●４０ 瞬きの残像 ページ44
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畑仕事とは、土地を利用して有用な植物・動物を育成し、生産物を得る活動のことである。人間の食を生み出すのに大切なものである。
｢だからといって刀が畑仕事など｣
ザクリと手には己の本体ではなく、畑仕事で使う鎌を握った手を止める。それと同時に溜息も零れる。
｢霧羽手が止まっているぞ｣
頭上に影が覆い、振り返れと同じ派生の蜻蛉切殿が立っていた。彼も暑いのだろう首元から汗が伝っている。
｢休憩ですよ。きゅーけー。蜻蛉切殿はよく真面目に取り組めますね｣
｢三河では武士もよく畑仕事をしていたからな｣
｢むー…｣
｢主がいなくて心配なのは解るが仕事は仕事だ｣
そうなのだ今現在この本丸はご主人は不在である。政府に呼び出される場合、必ず誰か一人以上の刀剣を連れて行かなればならないのだが選ばれたのは太郎太刀。選ばれた彼も思ってもみないご指名に驚いていた。
｢小生もご主人と行きたかった…｣
｢主も遊びに行ってるのではないのだ。太郎太刀殿を選んだのにも訳があるのだろう。ほら、あと少しだ｣
差し出される手をしぶしぶ掴んで立ち上がるとぐらついて違う人影と重なる。だが、それも一瞬の出来事で直ぐに蜻蛉切殿が不思議そうに己を見ていた。何だったんだ。
｢…？｣
｢霧羽？｣
｢あー…、大丈夫です。ちょっとした立ちくらみですよ｣
｢？そうか。貴方は今女人の身体なのだから無理はするな｣
｢はいはい｣
ハイは一回だと小突かれた。蜻蛉切殿は何となく己の事を下に見ている気がする。
シャンッと本丸中に鈴の音が響き、第一部隊が帰還して来たのが解る。誰も中傷以上の者はおらず無事のようだ。
｢霧羽さーん｣
第一部隊の一人、鯰尾殿が手招きをして己を呼ぶ。取り敢えず蜻蛉切殿に一言言って近くまで足を進めると、見慣れない刀が一振。
｢見てください新しい刀を拾ったんですよ！｣
｢石切丸です！ぼくとおなじさんじょうはなんですよ！｣
｢顕現されるのが楽しみにですね｣
｢はい！はやくあるじさまにけんげんしてほしいです！｣
はしゃぐ今剣殿はまだ顕現されていない刀に抱きつき嬉しそうに笑う。他の短刀達も太郎太刀殿以来の大太刀に興味津々だ。
その状況をぼんやりとする頭で中心である大太刀に目をやる。己とは違う澄んだ気を纏うそれを見て背中がゾクリと震えた。
◎４１話 視線が合う３秒前→←◎３９話 言葉で尽くすにはたりない
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加州☆鶴丸☆三日月☆一期ファン - 消さないでください！！！！！ (2017年2月25日 21時) (
レス) id: 4110b38b3b (このIDを非表示/違反報告)
七瀬 - 続きが読みたいです...消さないで。応援してます。 (2017年2月8日 17時) (レス) id: e4d207fc48 (このIDを非表示/違反報告)
ビタミン365日(プロフ) - 水鳥さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けると嬉しいです！この作品も話がいっぱいになったので新章を公開したいと考えています。新作のご意見も感謝です！！参考にさせていただきます。 (2017年2月1日 21時) (レス) id: edca99e45f (このIDを非表示/違反報告)
水鳥(プロフ) - 私としてはお話を続けてくださると嬉しいです。新作の方は刀剣女士のものが見たいです。新作もこのお話も楽しみにしています (2017年1月31日 20時) (レス) id: 55fe5a8c04 (このIDを非表示/違反報告)
シアトル(プロフ) - 面白かったです！頑張ってください♪(´ε｀ )！ (2016年12月11日 9時) (レス) id: 93e9cd7354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ビタミン365日 x他1人 | 作成日時：2015年6月16日 20時
