◎IF 夢主が行った本丸はブラックだったら※ ページ37
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｢仏の顔も三度までと言いますけれど、生憎小生は仏でも、心優しき付喪神でもない、紛い物の妖刀ですので｣
月も顔を出さない雨の日の夜、真っ赤に染まった女がにたり、と怪しく笑った。頭の上から爪先までビリビリと禍々しい妖刀に似た神気は、到底人間が敵うものではなかった。
｢あなた方は付喪神、力が弱くとも神の末席でしょう。人間如きに恐れるとはなんと憐れな｣
彼女を捕らえようと駆け付けた者達も呆然と立ち尽くすことしか出来なかった。
｢何をしている！早く、村正を殺せ！！｣
彼女の足元にはここの本丸の主である男の審神者が生かさず殺さずの姿で転がされている。刀剣男士たちは女に嬲られる審神者を見て、そして今度は血まみれながら笑みを絶やさない女を見た。
｢あんまり逃げ回らないで下さいな。うまく斬れないじゃないですか、だぁいじょうぶ、痛いのは一瞬だけですから｣
そう言って動くことも出来ないほど弱った男を刀剣男士たちのもとに投げ飛ばす。咄嗟に飛んできた男を支えようとした五虎退に男が吠える。「さっさと助けないかッ！！」
大きな音を出して弾かれた手に五虎退はボロボロと泣き崩れた。
周りにいた刀剣男士たちはそんな傲慢な態度をとる男に眉を顰める。
付喪神が呼び出した審神者に付き従うのは、呼び出されたときに呪いともいえる契約が交わされるからである。だからこそこの男がどんなに酷く醜い男であろうとも呪いに縛られた刀剣男士たちは逆らえない。
「くそっくそ、あの女をはやく殺せ！！この俺を馬鹿にしやがって！ほら！！はやく殺してこいッ！！！いったい俺を誰だと思っているんだ、俺は、審神者だぞッ！！！」
そう、男が叫んだ時だった。
｢はーい時間切れ｣
目にも止まらぬ速さで近寄ってきた女は、刀剣男士が刀を抜くよりも速くその刀を振るった。
ぼとり。一振りで男の首が転がる。
｢あーあ、呆気ない｣
軽い口調とは裏腹に声色は冷たい鋭さを持っていた。
｢君はいったい何者なんだ｣
自分の本体に手を添え、警戒しながら鶴丸が問うた。振り返った彼女は顔を出した月を背景にニコリと微笑んだ。
｢はぁいっ、呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん!!小生の名は千子村正。妖刀で広く知らているね。まぁ、村正っつても沢山あるから好きに詠んで下さいな｣
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加州☆鶴丸☆三日月☆一期ファン - 消さないでください！！！！！ (2017年2月25日 21時) (
レス) id: 4110b38b3b (このIDを非表示/違反報告)
七瀬 - 続きが読みたいです...消さないで。応援してます。 (2017年2月8日 17時) (レス) id: e4d207fc48 (このIDを非表示/違反報告)
ビタミン365日(プロフ) - 水鳥さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けると嬉しいです！この作品も話がいっぱいになったので新章を公開したいと考えています。新作のご意見も感謝です！！参考にさせていただきます。 (2017年2月1日 21時) (レス) id: edca99e45f (このIDを非表示/違反報告)
水鳥(プロフ) - 私としてはお話を続けてくださると嬉しいです。新作の方は刀剣女士のものが見たいです。新作もこのお話も楽しみにしています (2017年1月31日 20時) (レス) id: 55fe5a8c04 (このIDを非表示/違反報告)
シアトル(プロフ) - 面白かったです！頑張ってください♪(´ε｀ )！ (2016年12月11日 9時) (レス) id: 93e9cd7354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ビタミン365日 x他1人 | 作成日時：2015年6月16日 20時
