●２５話 油断そして奇襲※ ページ27
｢っっらぁ！！｣
頭を掴んでる腕を斬り落とし悲鳴あげる相手の視覚を奪う為目を斬りつける。下から上へと斬りかかってくる薙刀をスレスレで避け、脳天を貫けば、暫く痙攣した後動かなくなった。
身体が熱い。全身が心臓になったみたいにドクドクと血流が流れる。
ぐらりと傾きそうな身体を踏ん張り、力が抜けそうな手に本体に巻いてある布を縛り付け離さないようにする。
まだ…、まだ、終われない。帰ると約束した。仲間を死なせないと約束した。斬られた腕や足からはとめどなく血が流れる。噎せ返る様な血の匂いに不釣り合いな笑みが浮かぶ。
｢さぁ、貴方達は小生をどう狂わせるかな？｣
紅く沈む視界の端でじんばいろの羽織がピクリと動いた。
遡ること一刻前。墨俣のボスも殲滅させ帰陣する途中だった。
錬度もまずまずである第一部隊の面々は刀装も剥げ打刀と脇差は中傷。太刀は中傷一歩手前の軽傷だった。
｢霧の助けもあってか簡単に奇襲できたな｣
｢偵察は小生の得意分野ですからね｣
｢早く帰還するぞ主がお待ちだ｣
だが次の瞬間全てが変わる。
空間がぐにゃりと歪み突如として遡行軍よりもひと回りも大きな鬼が現れた。
いきなりの登場に殺陣もできず素早く突き出される槍に吹き飛ばされる。下手な受身をとって立ち上がれば他の刀剣達も攻撃を受けたらしい。
急いで陣形をとり、隣にきた鶴丸殿が｢検非違使か…｣と憎々しげに呟いた。なるぼとコレが検非違使。確かに桁違いの強さだ。
鶴丸殿と己以外は今の一撃で重症に追い詰められ、脇差は破壊寸前だ。いやに、敵の数が多いことに舌打ちをしながら斬り倒して行く。
霧が深く周りの状況がハッキリとわからない。それが油断となった
｢霧羽っ！！｣
へしくんの呼び掛けでハッとする背後にいた検非違使に気付かず攻撃を受けてしたまった。刺された脇腹が熱をもち痛みが襲いかかる
｢……くそったれが｣
こぽこぽと喉から這い上がって溢れてくる血を吐き捨て。ソイツの腕を吹き飛ばし、呻き声を聞く前に首を刎ねる。
｢カハッ…｣と掠れた声が聞こえ振り返る。鶴丸殿が検非違使に鷲掴みにされ続いて鶴丸殿の刀を手にしてそれをヤツらは折ろうと両手で掴みあげたのだ。ゾッとした。死をまじかにした。
無意識に走り出しヤツの首を刎ねる。雨の様に降り注ぐ血を浴びながら。忙しなく動く心臓を抑える。周りを見ると堀川殿も囲まれ折られる寸前だった。
駆け出した勢いのまま腕と脇腹を切り伏せる堀川殿を掴みあげた。
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加州☆鶴丸☆三日月☆一期ファン - 消さないでください！！！！！ (2017年2月25日 21時) (
レス) id: 4110b38b3b (このIDを非表示/違反報告)
七瀬 - 続きが読みたいです...消さないで。応援してます。 (2017年2月8日 17時) (レス) id: e4d207fc48 (このIDを非表示/違反報告)
ビタミン365日(プロフ) - 水鳥さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けると嬉しいです！この作品も話がいっぱいになったので新章を公開したいと考えています。新作のご意見も感謝です！！参考にさせていただきます。 (2017年2月1日 21時) (レス) id: edca99e45f (このIDを非表示/違反報告)
水鳥(プロフ) - 私としてはお話を続けてくださると嬉しいです。新作の方は刀剣女士のものが見たいです。新作もこのお話も楽しみにしています (2017年1月31日 20時) (レス) id: 55fe5a8c04 (このIDを非表示/違反報告)
シアトル(プロフ) - 面白かったです！頑張ってください♪(´ε｀ )！ (2016年12月11日 9時) (レス) id: 93e9cd7354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ビタミン365日 x他1人 | 作成日時：2015年6月16日 20時
