〇１３話 血を求めた修羅side審神者 ページ15
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｢だ、大丈夫かな…｣
｢主がそんな顔でどおするの。カッコよくここに立ってなよ。何かあったら僕達がいるから大丈夫だよ｣
光忠の言う通り加州だけでなく、和泉守や堀川くん、鶴丸や短刀達と殆どの刀剣達が見に来ている。
皆が注目しているのは言わずもがな村正ちゃん。
黒と光の加減で紫色に見える髪、月のように輝く金色の瞳。流石神様と言うべきか女の私でも見惚れてしまう程とても美しい。
｢始めっ!!｣
長谷部の掛け声を合図に手合せが始まった。
先制は安定が三段突きで攻めていく。でも村正ちゃんも押され気味ではあるけれど安定の攻撃をよけていた。
掛け声と共に、襲いかかる特有の“突き”。それをいなして次の一撃に備える。
｢すごい村正ちゃん…｣
安定は最初の頃に来てそれなりに、練度と高い、それでも攻撃に耐えている。隣にいる光忠も、へぇ…、と愉しそうに口角を上げていた。
｢素晴らしい…、素晴らしいですよ、大和守殿。こちらも本気を出さなくては、…ね｣
そう言った途端黒が消えた。ちがう、移動したんだ。遠かった間合いが今ではほぼゼロ距離。枷を外したように動きが早い。起動オバケの長谷部よりも遥かに上だ。
｢ぐっ、｣
村正ちゃんが木刀を振るって安定を投げ飛ばした。
安定を見下ろしている村正ちゃんはすごく、怖くて、でも、狂気めいた目はどこまでも綺麗で声が喉につっかえて出てこなかった。
飛ばされた衝撃で動けないでいる安定を見てハッとする。
｢…、っ!!、光忠!!｣
｢ああ、長谷部くん｣
｢わかっている!!!!｣
光忠が私を庇うように立ち、長谷部が刀を抜き村正ちゃんへと向かう。他にも加州達が止めに入った。
｢っ、やめて、村正ちゃんっ!!!!!!｣
｢っ、……｣
名を詠んだら振りかざそうとした腕が止まった。まるでネジが回り終わったおもちゃみたいにピクリとも動かない。
｢そこまでだ｣
長谷部が村正ちゃんの首元に刃を向けてなんとかその場は収まった。
｢すみません、久々の戦闘だったもので｣
俯いていた顔を長谷部に向けた村正ちゃんの表情はくしゃりと今にも泣きそうな顔をして、思わず光忠の制しを振り切って村正ちゃんの元へとかけた。
｢村正ちゃん、怪我は！？｣
｢…小生は大丈夫です。大和守殿を見て下さい｣
｢でも…｣
｢ごめんなさい。ちょっと頭冷やしてきますね｣
弱々しい声で外へ出た村正ちゃんを私は見送る事しか出来なかった。
●１４話 後から反省するタイプです→←●１２話 故郷の香りに泣く
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加州☆鶴丸☆三日月☆一期ファン - 消さないでください！！！！！ (2017年2月25日 21時) (
レス) id: 4110b38b3b (このIDを非表示/違反報告)
七瀬 - 続きが読みたいです...消さないで。応援してます。 (2017年2月8日 17時) (レス) id: e4d207fc48 (このIDを非表示/違反報告)
ビタミン365日(プロフ) - 水鳥さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けると嬉しいです！この作品も話がいっぱいになったので新章を公開したいと考えています。新作のご意見も感謝です！！参考にさせていただきます。 (2017年2月1日 21時) (レス) id: edca99e45f (このIDを非表示/違反報告)
水鳥(プロフ) - 私としてはお話を続けてくださると嬉しいです。新作の方は刀剣女士のものが見たいです。新作もこのお話も楽しみにしています (2017年1月31日 20時) (レス) id: 55fe5a8c04 (このIDを非表示/違反報告)
シアトル(プロフ) - 面白かったです！頑張ってください♪(´ε｀ )！ (2016年12月11日 9時) (レス) id: 93e9cd7354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ビタミン365日 x他1人 | 作成日時：2015年6月16日 20時
