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10年後の風雅君は面影もあるけど、すごくかっこよくなってた。
身長も私より小さかったのに、クラスの中でも大きい方な気がする。
「はーい、みんなよろしくな。えっと席は齋藤の隣が空いてるからそこで。」
先生は私の隣の席を指差す。
まじか。
神様、いきなりこんなビックチャンスをくれるんですか？
でも、無理だ。
話せない。
「わかりました。」
関西のイントネーションで話す言葉はとても懐かしかった。
風雅君はとことこと歩いてくる。
座る。
その全ての動作がきれいでかっこいい。
あぁ、ずっと好きでよかった。
心の底から思った。
挨拶とかしたほうがいいのかな？
一応、隣の席だし。
ていうか、私のこと覚えてるかな。
不安しかないけど、せっかくのチャンスだし、ちゃんと話してみよう。
「あ、あの。私のこと覚えてる？」
よし、言えた。
緊張して見ていなかった顔をチラっとのぞく。
ん？今睨まれた？
気のせいかな。
返事もないからもう一度聞いてみる。
「あの、私、齋藤Aって言うんだけど、私も京都出身で、小さい頃、風雅君とよく遊んでたんだけど。覚えてないかな？」
本当は、あの約束のことを聞きたいけど、さすがに聞けないし。
風雅君覚えてないかな。
「うざ。」
へ？
今、なんて？
「お前さ、まじうざいわ。ブス、黙れや。」
「えっと、あの。ごめん。」
「俺に気安く話しかけんなや。ブス。」
あれ？
風雅君ってこんなんだったけ？
こんなんじゃない！
私がずっと思ってた風雅君と違う。
優しくて、可愛くて、怖がりで。
こんな、
こんな最低なやつじゃなかった。
ショックで立ち直れないかもしれない。
あーもう。
私の10年間を返してよ！
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涼音(プロフ) - spuare2の更新楽しみにしてましたが、消してしまったのならしょうがないですね。把握します！これからも頑張ってください (2019年11月25日 17時) (
レス) id: 8c6c513fbc (このIDを非表示/違反報告)
ぴーちぃ(プロフ) - 更新お疲れ様です！ (2019年10月31日 0時) (レス) id: 1a39a279d3 (このIDを非表示/違反報告)
けーぽ(プロフ) - ドキドキが止まりません！次の更新楽しみにしてます！ (2019年9月8日 16時) (レス) id: 386d70d567 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：田中 | 作成日時：2019年9月6日 22時
