第百九十二夜 鋭い眼差し ページ39
・
モルジアナ様のお見舞いが終わり、今は黄双塔に向かって歩いております。
ラリ「あ、そうだユユさん！今日の宴参加する？」
貴「・・・・いえ、遠慮しておきます」
ラリ「そっか」
私がそう返すと、ラリ様はとても残念そうな顔をした。
ラリ「ユユさんと一緒に行きたかったのになぁ」
貴「無理です」
ラリ「だよねー」
そう言ってラリ様は肩をおとした。
何故そこまで私に執着するのでしょうか。
私は貴方のお父上を殺したというのに。
ラリ「ならしょうがないね」
ラリ様は寂しそうに笑った。
ラリ「そういえばさ、ユユさんに一つ聞きたいことがあったんだよね」
貴「・・・・」
私は答えない。
ラリ様もそれが分かっているようでどんどん話を進めていく。
ラリ「あんまりこの話ってしたくないんだけどね」
ラリ様はそう言って苦笑いをした。
ラリ「あの、サーラさんのこと・・・・なんだけど」
私の様子をチラチラと見ながら言う。
・・・・サーラ様、ですか。
ラリ「私、あのときユユさんに言った言葉覚えてますか？
今更だけど、確かめておきたいことがあるの」
ラリ様は足を止め、私の顔を見た。
ラリ「あのとき、教えてくれなかったけれど良かったら教えて？」
ラリ様は下唇を噛み、拳を強く握りしめた。
ラリ「ユユさんは、皆に嫌われたいの？」
貴「言っている意味がよく分かりません」
私が言うとラリ様は下を向いた。
しかし、顔を上げ鋭い眼差しで口を開いた。
ラリ「ユユさんはどうして
人から嫌われようとするの？」
貴「・・・・」
ラリ様の鋭い眼光を、私は柄にもなく見つめ返した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 315人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
厨二乙(プロフ) - 樹里さん» ありがとうございます！ (2015年9月18日 17時) (
レス) id: a105ecbf82 (このIDを非表示/違反報告)
樹里 - いきなり急展開！続きがすっっごく楽しみです。更新頑張って下さい！ (2015年9月18日 16時) (レス) id: 56ab2a3139 (このIDを非表示/違反報告)
厨二乙(プロフ) - 凛太さん» それは良かったです！これからも夢主の成長を見守ってあげてください！ (2015年9月16日 21時) (レス) id: a105ecbf82 (このIDを非表示/違反報告)
凛太(プロフ) - 厨二乙さん» 夢主可愛い。孫の成長見てるみたいになってきた (2015年9月16日 20時) (レス) id: d4c30edee2 (このIDを非表示/違反報告)
厨二乙(プロフ) - 凛太さん» 落ち着いてくださああい！ (2015年9月16日 20時) (レス) id: a105ecbf82 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
