冷淡政務官の大嫌いな人は緑色の政務官でした (ページ34)

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第百八十七・五夜番外編【七夕】2 ページ34

～レイラside～

ジャーファルとユユの喧嘩が収まり、数分後。

結局、お兄様のお願いでユユも短冊を書くことになった。

ラリ「出来たー！」

黄「え、本当？どんなお願い事をしたの？」

ラリ「えへへー、秘密だよ」

黄「えー教えてよー」

ラリ「じゃあ、えーっと・・・・」

あっちはあっちで盛り上がっているようね。

レ「お兄様は書けたかしら？」

まあ、大体想像はつくのだけれど。

シン「ああ！」

そう言ってお兄様は短冊を私に見せた。

そこには『沢山お酒が飲めますように！』と書いてあった。

・・・・歪みないわ。

レ「ジ、ジャーファルは？」

ジャ「ああ、私はこれです」

ジャーファルが差し出した短冊ををに書いてあったのは『これ以上シンドリアの財政が厳しくなりませんように』、だった。

貴方たち、歪みないわ・・・・

シン「ユユは何か書けたか？」

貴「・・・・」

シン「ユユ？」

お兄様は、ユユの短冊を覗いた。

シン「なんだ、書いてないじゃないか」

お兄様がそう呟くと、ユユはゆっくりと口を開いた。

貴「・・・・分からないのです。私は一体、何を願いたいのか。そもそも、願っても良いのか、分からないのです」

ユユは俯きながら言った。

・・・・あー、めんどくさいわね。

イライラするわ。

シン「そんな無理に書けとは言ってないからな。別に書かなくてもいいんだぞ」

貴「いえ、折角シンドバッド様がレイラ様たちにお願いして短冊とやらを貰ったのです。無駄にするわけにはいきません」

ユユの手は微かに震えているように感じる。

貴「・・・・もう、『ジャーファル様くたばれ』でいいですか？」

ジャ「・・・・良いわけないでしょう！？」

貴「では・・・・・」

そう言ってユユは短冊に何かを書いた。

・

数十分後、私たちは竹の設置をしていた。

レ「よし、これで竹の設置は終わりね。ところで、ラリは何をお願いしたの？黄香」

黄「『皆が仲良く暮らせますように』だって。ちなみに私は『恋が成熟しますように』にしたよ。・・・・レイラは？」

レ「・・・・・察しなさい」

恥ずかしくて言えるものですか。

黄「そっか。・・・・それにしても、綺麗だね」

黄香は空を見上げながら言った。

レ「・・・・ええ、そうね」

私も、空を見上げて言った。

空には、星がたくさん輝いていた。

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ユユさんは何をお願いしたかはご想像にお任せします。