54輪 ページ4
___サバナクロー寮、談話室
「レオナさん!!」
ラギーが廊下を息を切らせてかけてきた。
退屈そうにレオナは答える。
「...どうした。」
「ハーツラビュルのリドルくんがオーバーブロットしたって...って!それよりAちゃんがいないんっスよ」
やはり退屈そうにレオナは答える。
「知ったことか。」
「ハーツラビュルの件はそりゃそうでしょうけどAちゃんは...」
「それはもう大丈夫だ。」
「ええ、大丈夫ってそんな...」
サインをしていた書類を置いて、尋ねることには
「それよりラギー、....次のマジフト大会の首尾はどうだ?」
するとキュにいつものずる賢そうな顔に戻ってラギーは笑う。
「あー・・・それっスか。一応もう始めてますよ。」
レオナが人払いの結界を展開させる
「クククそうか....それならいい。お前は何も気にするな。」
「はいはいわかりましたよー。どーせそのご立派なおつむでイロイロ 考えてるんでしょーね王様」
「ハツどうだかな。」
「で?やっぱり寮長を...って感じでいーんスか?」
少し考え込んだ様子だ。
「いや、オクタヴィネルは気にしなくていいが....スカラビアはカリムじゃねぇ。あの蛇の副寮長だ」
蛇の...というと
「ええ、ジャミルくんっスか?」
「ああ。おい、お前から見たアイツの印象はどんなもんだ」
「カリムくんの従者ってとこっスかね〜。かもなく不可もなく、そんな感じっスよ。」
「ハッそりゃあいい!....しくじるなよ。」
「了解っス」
そうしてレオナは結界を解くと何処かへと消えて行った。
「なんかレオナさんピリピリしてるっスね〜これはしくじったら砂にされるやつっスかね〜」
おー怖。
そう呟きながらラギーは自分の部屋に戻る。
月が妙に明るい夜だった。
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作者名:kum | 作成日時:2021年3月7日 20時