かっちゃんは意外と心配性【爆豪勝己】 (ページ18)

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心配性17 ページ18

「……あ、Aちゃんから電話だ！」

携帯を手に取ると、周りにいたみんなも
静かに聞き耳をたてる

すると小さな声が電話から聞こえてきた

『…もしもーし！出久？？
今かっちゃんを家から連れ出したよ！

あ！おばさんには許可取ってあるから
今のうちにかっちゃんの家に行ってね！』

「うん！ありがとう、Aちゃん！」

『私の方こそありがとう！
あっ、かっちゃんだ…！またね！！』

ツーツー、と電話が切れる音がした

「……デクくん！どうだった？？」

「わっ！(ち、近い！！)
…えっと、今のうちに家に行ってって」

「よっしゃぁぁぁ！！燃えてきたぜ！！」

「ケロケロ、みんなで頑張りましょ」

みんながこうして集まっているのは
他でもないかっちゃんの
誕生日パーティーの準備をするためだった

「まさか今日が爆豪の誕生日だったんだな！
あいつ何もいわねーから知らなかったぜ」

これを最初に計画したのはAちゃん

今から僕たちは料理やケーキ
飾り付けの準備をする

「よし！じゃあみんなで頑張ろう！！」

ーーーーーーーー
電話がかかってきて、席を立っていた
Aが帰ってきた

「……なぁ、そろそろ飯食わねぇ？」

もう随分と歩き
時計は12時を指していた

「今からはかっちゃんの家に行こうよ！！」

「……は？」

いいから！とグイグイと
腕を引っ張ってくるA

「ぜってぇ何か企んでんだろ！！」

「もう！そういうことでいいから！！」

今日は企みに乗ってやるって決めたしな…

「あー、わかったよ！
家に行けばいいんだろ？？」

「うん！ほらほら！はやく！」

ーーーーーーー
何か企んでいることはもうバレているけど
なんとかして家まで着くことができた

かっちゃんの部屋までの階段を上り
扉の前に立つ

「……目、とじててね」

「あぁ」

かっちゃんの手を持ち部屋の中へと入った

「もう見てもいいよ！」

ぱっと目をあけたかっちゃん

「は……」

「せーの！！」

「「「誕生日おめでとう！！！」」」

驚いた顔で私の方を見てくる

「今日のサプライズパーティーは
Aちゃんが提案したんだ」

「爆豪！俺たちが作ったケーキ
早く食べてみろよ！」

～～～
「じゃあ、また明日」

すっかり日も暮れて、
玄関まで見送りに来てくれたかっちゃん

急に頭に手を置かれて、優しく撫でられた

「A……今日は、ありがとよ」

「…っ、うん！！」

～かっちゃんの誕生日 END～