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side緑



「こーち、あのさ」

「うん、何?」

「執拗いほど言ってきたけど、改めて聞いてくれる?」

「・・・」

「俺、こーちのことが好きだよ。友だちとしてとかじゃなくて、恋愛の意味で。もうずっと、こーちだけが好き」

「・・・」

「昔からずっとこーちと一緒にいて、もう俺にはこーちしかいないって思ってる。だから、俺と・・・付き合ってください」

「・・・」



ああ、どうせ今日もダメなんだろうなって、そう思ったらこーちの顔なんか見れなかった。見たら泣いてしまいそうで。

・・・さっきよりも長い沈黙。

俺たち以外に誰もいない場所には、その沈黙を破る音など何もない。

何も返ってこないということはそういうことなんだろうと思い、立ち去るために本棚から手を下ろす。

するとその瞬間右側から手が伸びてきて、俺の手をガシッと掴んだ。

これには流石に隣のこーちの顔を見る。

泣くのを我慢しているような、そんな表情をしているように見えた。

ゆっくりと目が合ってこーちの瞳に俺が映ると、こーちが口を開いた。



「慎太郎、ごめん」

「うん、あ、いや、俺の方こそ、ごめん。もう言わないから、安心して」

「じゃなくて」

「え?」

「あのさ・・・待たせて、ごめん」

「・・・」

「俺も、ずっと慎太郎が好きだったよ」

「え・・・」

「慎太郎から好きだって言われる度に、俺もって返せたらっていつも思ってた。でも、慎太郎も男だし、そのうち彼女でもできて俺への気持ちが消えていくんじゃないかとも考えて、言えなかった」

「・・・」

「でも、今日まで慎太郎は俺のことを一途に好きだって言ってくれた。だから、慎太郎が高校卒業したらちゃんと返事しよう、応えようって。・・・遅くなって、ごめんな」

「こーち・・・」



掴まれていたその左手がゆっくり俺の目の下と頬に触れたから、そこで漸く自分が泣いていることに気が付いた。

こーちの両手が俺の肩に着地して、真剣な眼差しを送ってくる彼と再び視線を交わす。



「慎太郎、今もずっと、俺は慎太郎のことが好き。俺と、付き合ってくれる?」

「っ・・・当たり前だよ、バカ」

「はは、可愛くねえやつ」



そう言ってこーちは俺を優しく引き寄せて抱き締めてくれた。

ずっと知りたかった温もりが今、俺を包み込んでいる。

こーちの背中に手を回してよりギュッと抱き着いた。

鼻を一つ啜って、大好きな彼の名を呼ぶ。



「こーち・・・好きだよ」

「俺も、大好き」



Fin.

Ep.14「Let you know」赤×黒→←Ep.13「Our Best Day」黄×緑



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彩佑実(プロフ) - (かな名前)さん» コメントありがとうございます。パスワードを解読後、スクロールして頂きますと、下の方に◎と○の付いた文章がありそちらが条件となります。ご理解、ご協力頂いた後フォロリクを送って頂ければ幸いです。よろしくお願い致します。 (2022年6月10日 19時) (レス) id: ca4215401f (このIDを非表示/違反報告)
(かな名前)(プロフ) - コメント失礼します。Twitterの必読を見たのですが条件ってどこに書いてありますか? (2022年6月10日 19時) (レス) @page49 id: 937383c613 (このIDを非表示/違反報告)
彩佑実(プロフ) - けーた。さん» けーた。さん、初めまして。コメントまで下さりありがとうございます。私も末ズのときの緑くんが好きなので早い段階で書こうと決めていました。楽しんで頂けてとても嬉しいです。不定期となりますが、これからも何卒よろしくお願いします:) (2021年11月30日 22時) (レス) id: 22c3e91f96 (このIDを非表示/違反報告)
けーた。(プロフ) - 初めましてで失礼します。緑くんが絡むお話が好きでお邪魔しました。実は他に推しCPがあるのですが赤くんとの時は右側の緑くんすごく好きでして。お話、とても楽しませて頂きました。これからも素敵なお話楽しみにしています✻ (2021年11月30日 21時) (レス) @page8 id: 857c9b8bce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彩佑実 | 作成日時:2021年11月27日 23時

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