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side赤
手を繋いだまま再び人波に繰り出し、エスカレーターで2階に上がって少ししたところにあった洋服屋に入る。
「ジェシーをもてなすとか言ってこれはお願いなんだけどさ。この前、気に入ってたスウェットに穴開いちゃって、いい機会だし今ジェシーに新しいの選んでほしいなって」
「OK! じゃあ何ならお揃いにしようよ」
「いいの?」
「もちろん。どれにしよっか」
色や形や素材も豊富で、これはいいけどそれはちょっとなあとか色々2人で吟味しながら時間をかけて決めたのは、暑がりな慎太郎でも履きやすい、薄すぎず暑すぎない生地の黒のスウェット。
財布を出そうとする慎太郎を差し置いて2着分の代金を払って店を出た。
また当然のように手を繋ぐとキュッと握り返してくれたその手を離すことなく、その後はウィンドウショッピングや、ピアノやジャズの演奏を聞いてみたりして楽しんだ。
夜は慎太郎の知り合いがやっている店でコースを食べるというから、昼はフードコートで軽く済ませてショッピングモールを後にする。
再び車に乗ってちょっとドライブして、都内の遊園地で夜までの時間を過ごした。
園内ではまたはぐれないようにという口実で手を繋ぎ、観覧車に乗ったときには、定番だけど頂上付近で何度かキスをした。
唇が離れたときに見えた俺を見つめる潤んだ目に、理性を保つのがやっとだったことは内緒。
一度慎太郎の家に戻って車を置き、電車で最後の目的地を目指す。
まあサプライズがあるから俺的にはまだ最後じゃないんだけど。
着いたのは、こじんまりとはしているけど、外観も店内も暗めで落ち着いた雰囲気のあるイタリアンだった。
支配人さんと何やら軽く話をしている慎太郎。
慎太郎が耳元で何かヒソヒソと言われた後もしや照れてる?なんて思っていたらその人と目が合って、小さく会釈をする。
胸元には"田中"と書いてあった。
奥の個室に通されて田中さんがいなくなると、2人きりの空間ができあがる。
「ここ、さっきの樹と、厨房にいる北斗って人と2人でやってる店なんだ。高校と大学の先輩でさ」
「そうなんだ。雰囲気も良いし樹さんも良い人そうだし、料理はまだだけどもう気に入ったよ、haha。後で北斗さん?にも会ってみたいな」
「うん、聞いてみる」
コースで丁度良いタイミングで運ばれてくる料理を、2人で少しお酒も飲みながら楽しんで、デザートに濃厚な味のするティラミスも頂いた頃、失礼しますと2人が入ってきた。
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彩佑実(プロフ) - (かな名前)さん» コメントありがとうございます。パスワードを解読後、スクロールして頂きますと、下の方に◎と○の付いた文章がありそちらが条件となります。ご理解、ご協力頂いた後フォロリクを送って頂ければ幸いです。よろしくお願い致します。 (2022年6月10日 19時) (レス) id: ca4215401f (このIDを非表示/違反報告)
(かな名前)(プロフ) - コメント失礼します。Twitterの必読を見たのですが条件ってどこに書いてありますか? (2022年6月10日 19時) (レス) @page49 id: 937383c613 (このIDを非表示/違反報告)
彩佑実(プロフ) - けーた。さん» けーた。さん、初めまして。コメントまで下さりありがとうございます。私も末ズのときの緑くんが好きなので早い段階で書こうと決めていました。楽しんで頂けてとても嬉しいです。不定期となりますが、これからも何卒よろしくお願いします:) (2021年11月30日 22時) (レス) id: 22c3e91f96 (このIDを非表示/違反報告)
けーた。(プロフ) - 初めましてで失礼します。緑くんが絡むお話が好きでお邪魔しました。実は他に推しCPがあるのですが赤くんとの時は右側の緑くんすごく好きでして。お話、とても楽しませて頂きました。これからも素敵なお話楽しみにしています✻ (2021年11月30日 21時) (レス) @page8 id: 857c9b8bce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彩佑実 | 作成日時:2021年11月27日 23時