Ep.6「お互いに」赤×黄 ページ12
リアル
・
side黄
ああ、まただ。
「ちょっと、何これ!HAHA! 絶対やったの北斗でしょ!」
「せいかーい。楽屋で寝てる人いたらそりゃあシャッターチャンスでしょうよ」
「くっそー! いつか北斗の寝顔撮ってやる!」
「残念、俺は寝ないから」
「なぁんでよ!(笑)」
雑誌のソロカットとインタビューを終えて楽屋に戻ると、待機中のジェシーと北斗がじゃれ合っていた。
あーあ、スマホの写真見ながら顔近づけちゃって。
ボディタッチまでしちゃってさ。
そんな近寄らなくても良いじゃないか。
ジェシーは誰の恋人なんだって話。
それ以上見ていられず2人から離れて椅子に座り机に突っ伏す。
少しして静かになったと思ったら、足音が近づいてきて最後に背中に重みと温かみを感じた。
「こーち」
「・・・なに」
さっきまでの光景がまだ焼き付いていて、ついぶっきらぼうな口調になる。
顔を見せてと言われても意地を張って机に突っ伏したままでいると、呆れたような、喜んでいるような、そんな声がした。
「もう。・・・もしかして、妬いた?」
「そんなんじゃねーし」
「ふーん、そっか。じゃ、またあっち戻るね」
「や、行かないで」
「なぁに」
またあの光景を見せられるのかと思ったら堪らなくなり、焦って体を起こしジェシーを引き留める。
背の高い彼が屈んで目線が合えば俺がジェシーを見下ろす形になる。
こんな状況で普段なかなか見られない彼の上目遣いは罪だ。
自白せざるを得なくなり彼だけに聞こえる声でこう言う。
「嘘。すげえ顔近いし、俺じゃない人に触られてるし・・・めちゃくちゃ嫉妬した」
「hehe、素直でよろしい。ごめんね、こーち」
「ん。ジェシーは俺の、俺はジェシーの。でしょ?」
「はぁ、可愛すぎ。今すぐ襲っちゃいたい」
「バッ・・・それは絶対ダメ!」
「わかってるよ、DAHAHA!」
その夜はこれでもかとたっぷり愛されたことはもはや言うまでもない。
そして後日。
「ねえ2人聞いてよ、この前あのシーン見て俺ギャン泣きしちゃってさー! もうやばかった」
「え、もうそこまで行ったの!? 暇かよ(笑)」
「うるせえ(笑)」
「確かにあそこは俺もギャンギャンよ」
楽屋で樹と北斗と某アニメを語っていたその裏で、
「大我、慎太郎、あれ何」
「さあね」
「俺のこーちなのに・・・」
「はは、嫉妬してんなよ(笑)」
なんて会話が繰り広げられていたことを、俺は知らない。
Fin.
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彩佑実(プロフ) - (かな名前)さん» コメントありがとうございます。パスワードを解読後、スクロールして頂きますと、下の方に◎と○の付いた文章がありそちらが条件となります。ご理解、ご協力頂いた後フォロリクを送って頂ければ幸いです。よろしくお願い致します。 (2022年6月10日 19時) (レス) id: ca4215401f (このIDを非表示/違反報告)
(かな名前)(プロフ) - コメント失礼します。Twitterの必読を見たのですが条件ってどこに書いてありますか? (2022年6月10日 19時) (レス) @page49 id: 937383c613 (このIDを非表示/違反報告)
彩佑実(プロフ) - けーた。さん» けーた。さん、初めまして。コメントまで下さりありがとうございます。私も末ズのときの緑くんが好きなので早い段階で書こうと決めていました。楽しんで頂けてとても嬉しいです。不定期となりますが、これからも何卒よろしくお願いします:) (2021年11月30日 22時) (レス) id: 22c3e91f96 (このIDを非表示/違反報告)
けーた。(プロフ) - 初めましてで失礼します。緑くんが絡むお話が好きでお邪魔しました。実は他に推しCPがあるのですが赤くんとの時は右側の緑くんすごく好きでして。お話、とても楽しませて頂きました。これからも素敵なお話楽しみにしています✻ (2021年11月30日 21時) (レス) @page8 id: 857c9b8bce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彩佑実 | 作成日時:2021年11月27日 23時