story74─鬼遊戯 ページ47
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バンッと皆が捕えられている扉が開く。
中から無数の手が谷崎君めがけて伸びてきて、アンに捕えられた谷崎君を掴み、引き摺り込む。
「わぁああぁあぁぁああぁあぁぁぁあぁ!!」
そしてまた、扉が閉まり静寂が訪れた。
少女は楽しそうに、愉快に笑う。
「またお友達が増えちゃったわ!嬉しいわねアン!なあに?まだ欲しいの?それじゃあ……」
少女が敦君を見据えると同時に、アンは敦君の元へ駆け出した。先程と比にならないスピードで。
……が、アンが掴むと同時に敦君は上へ跳躍し、手から逃れる。
「「!」」
敦君の足はいつかの時と同じ、虎化していた。
……久しぶりに見たな、敦君の異能。
「ギィィイィィ!!」
奇妙な音を出してアンは敦君に近づき、手を伸ばしていくが、敦君はそれをアンと同じくらいのスピードで避けていく。
「矢張り彼は素早いね」
「えぇ、喰種と同等か、それ以上ですよ……森さん」
白衣の男性……基、ポートマフィア首領森鴎外。行方不明の女の子はきっと、エリスちゃんと呼ばれていた異能生命体だろう。
「いやぁ、彼を見ていると、私も敵をバッタバッタと倒したくなる衝動に駆られるねぇ」
「……貴方、幾つですか」
「酷いなぁ。君に章友君を紹介したのは私だよ?」
「……ソーデスネ」
森さんとの会話を終え、再びアンと敦君に目線を送ると、アンの攻撃は終わっていた。……いや、少女が話し出していた。
「あたしも異能を買われて
「……酷い」
「五月蝿い!!喰種風情に何が分かるって云うの!?」
「……喰種、だって?」
ぽつりと呟いた言葉は、誰にも届かないと思っていた。しかし、聞こえていたようだ。逆に逆鱗に触れてしまった。
……そして、驚く敦君の声が私に届いた。
「貴方も化け物の癖に、喫茶処を経営しているそうじゃない。それに交友関係も拾い……。ねぇ、なぜ貴方達なの?なぜあたしではないの?」
そう云う彼女の目に光などなかった。
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うりゅき(プロフ) - 明けましておめでとうございます!モンゴメリちゃんも色々抱えてますからねぇ。いつかは弓月ちゃんとモンゴメリちゃんを絡ませたいです笑 森さんの殺気、どういう反応にするか迷ってるんですよねぇ。今年も私共々この作品をよろしくお願いします! (2019年1月1日 11時) (レス) id: dc3c37d785 (このIDを非表示/違反報告)
黒い天使 - あと、少し遅れましたが明けましておめでとうございます!今年も宜しくお願いします! (2019年1月1日 0時) (レス) id: 79595964d2 (このIDを非表示/違反報告)
黒い天使 - 更新お疲れ様です!森さんとの絡みですね〜!敦君は流石です!ルーシーちゃんは、喰種ごときって...泣く... 森さんの殺気どう反応(?)するのか、気になります!次回の更新楽しみにしてます! (2019年1月1日 0時) (レス) id: 79595964d2 (このIDを非表示/違反報告)
うりゅき(プロフ) - 黒い天使さん» コメントありがとうございます!異能力者VS喰種ですね!私も書きたい衝動に駆られうずうずしてます(笑) (2018年12月28日 18時) (レス) id: dc3c37d785 (このIDを非表示/違反報告)
黒い天使 - 真逆、原作の交差点だとは!トーカちゃんなら羽赫使って自力で脱出しようとするだろうなぁ…って思います(笑)森さんと、どう関わるのか気になります!更新お疲れ様です!次回も待ってます! (2018年12月27日 23時) (レス) id: 79595964d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りうゅき x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sHihamu131/
作成日時:2018年9月30日 20時