【男性声優】さ い だ ー が ー る ! ! ７【愛され】

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それから数日後。

Aはバイト先をやめた。


引き止めてくれた方は申し訳ない。

求めてくれるならそれに応えたい精神はあるが、こればっかりは無理だ。

店長からも何度も引き止められたが、迷惑客とはいえお客様にあんなことをしでかした事には変わりない。

それに、Aの中でのケジメもつかない。

名残惜しい気持ちはあったものの、キッパリと辞めさせてもらった。


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そして今、Aは久しぶりに同じ仕事だった岡本と柿原とそのスタバへと来ていた。

たまたま近くを通る用事があって、つい行きたくなってしまったのだ。

｢懐かしー…｣なんて思いながら、｢かっきーさん信彦先輩、スタバ飲みましょスタバ。｣と二人を誘う。



岡｢っあ俺新作飲みたいな〜ブログ載せたい。｣

柿｢今何出てんの？｣

｢あとー、これですね。まとりあえず並びましょっか。…懐かしー…。｣

柿｢？何が？｣

｢私高校生の時ここでバイトしてたんですよ。｣

岡｢そうなの？？俺も一回かっきーここで来たことあるんだよ。｣

柿｢あぁあったね。｣

岡｢ちょうど間が悪くて、行った時に迷惑なお客さんがいてね？でも俺たちが堂々と出て止めるわけにもいかないし。｣

柿｢んでそん時にアニメの主人公みたいな子がいたんだよ。｢ふざけているのはどちらでしょうか｣っつって、帰り際さりげなく中指立ててて。｣

｢凄いですねその子…中々の度胸持ちじゃないですか……。｣



自分がやめた後に、そんな事があったとは。

｢僕ちょっと惚れそうになりましたもん。｣｢分かる。俺もドキってした。｣と話しているふたり。

そんなに格好よかったのだろうか。


でも。

二人が自分ではない違う年下の話をしているのは、なんとなく癇に障る。

｢ちょっと二人とも、今可愛い後輩は目の前にいるでしょ。｣と頬を膨らませた。

その言葉に、｢…ぷ、っあはは！｣｢ごめんごめん そうだよな、お前が1番可愛いよ。｣と頭を撫でて笑ってくる二人。


ぷんすか不貞腐れながら、列が前に進んだので店内に入る。









柿｢…そいやあの子の声、地味にAに似てた気が…？｣


｢かっきーさん。ほら、メニューですよ。｣


岡｢んー…やっぱり俺これかなー……。｣


柿｢ん、あぁ今行く。｣




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