・寝癖の前髪 ページ16
・
「A寝癖ついてんぞ。」
『ん…、』
寝惚けたままのAを洗面台まで連れて行く。
寝癖のついた前髪を少し水で濡らしてドライヤーを当てた。
眠いのかまたふらりとベッドへ帰っていった。
それから自分の準備をして、そろそろ起こさないと遅刻するしAを夢の世界から現実の世界へと引き戻した。
『…おはよ、』
「おはよA。後30分で授業始まんぞ。」
『急ぐ。』
慌ててバタバタと用意するA。
歯を磨いて、着替えて、荷物準備して……
さっき直した寝癖はしっかりと元通りになっていた。
『…前髪が暴発してるんだけど。』
「せっかく直したのにAが二度寝するからだろ。」
もう時間がなくて諦めて教室へ向かった。
「寝癖ついてんじゃん。」
『そうなの。時間なくて諦めた。』
「前髪触ってもいいかい?」
『うん?いいよ。』
傑がAの前髪を器用に触り出した。
最後に硝子からピンをもらって、止められた前髪。
「はい、完成。」
「お〜さすが夏油だね。」
「傑お前天才だな!」
『硝子鏡貸して!』
綺麗に編み込まれた前髪。
Aも目を輝かせてニコニコ笑ってる。
「「(Aが笑ってる…!)」」
『傑ありがとう!』
「またいつでもやってあげるよ。」
『硝子、私可愛くなった?寝癖もうわかんないよね?』
「(いつも)可愛い。よかったねA。」
鏡を見てルンルン喜ぶAの姿に、教室の空気がまるでお花畑になったかのように和やか。
そんなAを見て、傑がAの耳元で俺に聞こえないように何かを言った。
Aの顔はみるみる赤くなって、『ありがとう。』と照れていた。
「Aなに照れてんだよ教えろ。」
『内緒。』
「俺に内緒にしていい事なんかねーだろ。」
「しつこい男は嫌われんぞ。」
なんて言われたのか誰も教えてくれなかった。
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「今度デートの時、悟がビックリするぐらい今日よりもっと可愛くしてあげるね。」
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ほわ - こういうのが見たかったんですよ! (2022年4月6日 8時) (レス) @page11 id: cda43d2229 (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - とっても幸せな世界観でした♡♡ (2022年2月15日 11時) (レス) @page34 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - riyaさん» ありがとうございます(^O^)もっとキュンキュンしてもらえるように頑張って書き進めていきたいと思います! (2021年9月28日 20時) (レス) id: 1b6f6e5afa (このIDを非表示/違反報告)
riya(プロフ) - キュンキュンします。ごじょるの好感度MAXです。 (2021年9月27日 13時) (レス) @page30 id: 0599723b2d (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - GUMIさん» ありがとうございます! (2021年9月22日 13時) (レス) id: 059a3ecc89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くまこ | 作成日時:2021年9月5日 9時