45 あの二人が居ない... ページ2
【おそ松視点】
俺は頬ずえをついて少し前のめりになった。
「なんか可笑しくね?あいつらそういう仲じゃないじゃん」
「まあ確かに僕も初めは変だなと思ったけど、それ以外考えつかないし...」
チョロ松が言葉を詰まらせていると、外から足音が聞こえてきて部屋の前で止まったと思うと襖が開いた。
「...あれ?おそ松兄さんじゃん」
珍しく驚いたような顔をした一松が立っていた。
「一松おはー」
「おはよう一松」
2人で挨拶をすると一松も戸惑いながら「お、おはよう...」と返事をして、俺たちのところまで来ると膝を着いた。
「てか、なに...?2人で机囲んで何真剣そうにしてんの」
と、眉間に皺を寄せて不審がる一松。
「いやね?何処にもAとカラ松が居ないから可笑しいなーって話してたの」
「は...?」
チョロ松の言葉に一松はぴくりと耳を傾ける。
「僕が起きた時も居なかったんだよね」
「そう、なんだ」
一松は状況がいまいち掴めて居なさそうだが、何となく頷いてくれた。
部屋が少し、しんとした空気が流れる。
そして一松がゆっくり息を吸った。
「それって嫌な予感しかしないんだけど...もしかして」
ついに言うのか、いちまっちゃん...。
「もしかして...?」
チョロ松は不思議そうに首を傾げる。
「攫われた、とかじゃないよね...?」
「えッッ!!!!??」
一松がそう言った少し後に二人分の声が、突然襖の向こうから聞こえた。
「お前ら聞いてたんなら来いよ!!」
チョロ松が慢心のツッコミを入れると、襖がゆっくりと開いて、思った通りの2人が申し訳なさそうに出てくる。
弟のトド松と十四松だ。
今日はみんな早起きだな。
「ごっめぇん...なんかやばい話かと思って」
「結局やばかったっすけどね!!」
「ね!!やばいかったよね!!」
2人は何故か、怒っているのか驚いているのかよく分からないボルテージで話し合っている。
やっと茶番が終わったのか、「ンンッ」とトド松が咳払いをして改まった。
「で、Aが攫われたってどういう事?」
少し圧をかけてずいっとこっちに顔を向ける2人。
おいおい、そんなにジロジロ見んなよ。照れるじゃん。
俺はその圧を宥めるように「へいへい」と呟いた。
「そのまんまの意味だよな?なぁチョロ松」
「もっと詳しく説明しろやクソ長男。だからね?僕が朝起きた時から例の2人がいなかったからおかしいなぁってだけの話」
「酷い兄ちゃん泣いちゃう」
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ぽさ(プロフ) - チョロ松推しさん» Sなカラ松最高ですよね!!ありがとうございます!時間をかけてでも頑張って完結させようと思うので、その時までよろしくお願いします。! (2019年8月6日 13時) (レス) id: 3dce913a48 (このIDを非表示/違反報告)
チョロ松推し - Sなカラ松最高すぎ!もう死んでもいいわ(白目)続き頑張ってくださいね! (2019年8月3日 19時) (レス) id: b11d3bd2ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽさ(プロフ) - 夜空さん» ありがとうございます^^*完結できるよう頑張りますね! (2019年7月24日 16時) (レス) id: 3dce913a48 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - 頑張ってください続き楽しみに待ってます (2019年7月22日 22時) (レス) id: 2ba1387257 (このIDを非表示/違反報告)
カラ松girl(プロフ) - ぽささん» 楽しみにしてます!! (2019年6月10日 6時) (レス) id: b9685a6c85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽさ | 作成日時:2019年5月27日 16時