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「危ないっ!!」
そう言った彼女の声を、表情を、動きを、俺は今でも覚えている。
地面に広がる赤い液体を、俺はあの時、初めて目にした。

あれから半年、彼女のお母さんから、彼女が目を覚ましたと連絡があった。
107号室に俺らが飛び込んで開口一番、彼女はこう言った。
「あなた達・・・誰?」
嘘だと思いたかった。

彼女の友人から、彼女の異変について聞かされた。
「立花の記憶喪失は、お前らが引き起こしたんだ」
異変の原因は、僕ら。
僕には、全く理解できなかった。


生き甲斐の記憶を失くした少女、立花彩。
失くした記憶に埋もれた過去。
記憶喪失と少年達の関係性。
少年達の記憶を失くしたわけ。
全てを知っているのは、彼女だけ。


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現在無期限活動休止中の、上杉愛梨です。
音沙汰なしではどうかと思い、書き溜めている話の一部を公開しようと思います。

冒頭(特に第一章終盤)の部分、気を悪くする表現があるかもしれませんが、ご了承ください。


CSSは花杜あみり様より

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作者名:上杉愛梨 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kokonehomupe/  
作成日時:2020年6月12日 14時

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