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本当に歩いて数分…の所には無かった。
到着したは良いが入った時の雰囲気から違くて息を呑む。駄目や、もっとテンション高めで行かんとここなんか胸が痒いわ…じっとしてられんわ…。
「おっ、まふ君歌ってる最中や…邪魔すんなよ。あと、歌い終わったらここにいてな」
『…いるだけでどうやって邪魔すんねん阿呆』
壁から片目だけ見せてこそこそ様子を伺う。
じゃん。家政婦のミタ。
…何て茶番をしているうちに歌が終わり、その直後坂田がまふ君一直線にかけて行った。反射的に行きそうになったが堪える。
「やぁやぁまふ君遊びに来たよー!」
「わっ、さかたん?って遊びに来ちゃ駄目でしょー?」
笑う彼はこちらをゆっくり振り返った。バレない様にその様子をじっくり見る。
彼の顔が完璧に分かった所で、私は目を見開いたのに自分でも分かった。
「どしたのー?リハ中何だけど〜」
そう笑顔で呟く彼に心臓がドクリと波打つ。これは、何回も経験した事あるわ。
坂田に駄目って言われたのに、無理かもしれん。
無意識に足が動き、彼…まふ君の目も私に向く。当然驚いた顔をしていて身を一歩後ろへ引いていたがそれ構わず近付いた。
「あ、アホ!おまっ、何出てきとんねん!」
『ま、まふ…まふまふさんですか!?』
坂田の事は無視してまふまふさんに話し掛ける。「はっ、はひ…」とおどおどしているのが可愛くってまた私は一歩前に出る。
『あの!!』
「はいぃ!」
あらら。またいけない癖が出てしまった。一目惚れ…からの流れが。
『うち、好きになってしもうたわ!!』
…それは、告白。
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てくてく道を進んでいく俺と高身長の奴。差し入れ完璧、変装OK。二人で確かめ合って俺の相棒の元へ向かう。
「まふ君のライブお忍びで見に行きますよねー?そらるさーん」
「あーうん行く。って…るす、お前もカラオケとか行けば。もーそろワンマンでしょ?」
「俺は大丈夫!」と言い張ってるけど…。ってかお前スマホ探せよ。失くしたんだろ。
俺に付いてこないで歌の練習しないと…。それかスマホ探し。
「そらるさんが自らの足でまふ君の元に行くのなんて珍しいですね〜」
「いつもはタクシーとか使ってるのに」とこのるすにまで言われてしまった。
まぁ、そりゃあ先日色々ご迷惑だってお掛けしましたし?感謝の気持ちとして自分の手で渡してあげたいからな。
「…あ…ここやない?」
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まんぼうコロッケ - え、好きです(突然の告白)夢主ちゃんのキャラが可愛い〜(≧▽≦)!!関西弁いいですね! (2018年9月18日 18時) (レス) id: 372f9ebd09 (このIDを非表示/違反報告)
non(プロフ) - たぬきが好きなこたぬきさん» 天球ももりんごちゃん!!!(*´∀`*) (2018年5月23日 20時) (レス) id: 0592968b68 (このIDを非表示/違反報告)
たぬきが好きなこたぬき(プロフ) - nonさん» 良きよ(´∀`) (2018年5月23日 19時) (レス) id: a606783f5c (このIDを非表示/違反報告)
non(プロフ) - たぬきが好きなこたぬきさん» 返信遅なったー!!!うわぁぁ!!おおっと?ももりんごちゃんと今まで通り呼んでも良かかね?? (2018年5月23日 19時) (レス) id: 0592968b68 (このIDを非表示/違反報告)
たぬきが好きなこたぬき(プロフ) - のんちゃーん!携帯変えたでー!ももりんごならぬたぬきどす! (2018年5月22日 23時) (レス) id: a606783f5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:non | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/ryou/
作成日時:2018年3月16日 18時