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降りたのはあのあたりだったはず……
記憶を探りながら気配を探りつつ走る。
壊せない物が多い分、いくらかやりづらい。
しかし、ハンディキャップがあった方が、
こんな不思議なゲームも面白いだろう？
そう思うと、自然と笑みが漏れてくる。
「あっ！いた！」
走り去ってゆく、ファイの後ろ姿。
こうしていると子供の頃を思い出す。
さっき一緒だけ見た彼女の目は、
そんな子供のように無邪気だった。
「フフッ……アハハ！待てー！」
「もう気付いたみたいやな！ほんでも、
そう簡単にはいかへんから覚悟しときや〜」
追ってきたのが嬉しいのか、
ワクワクした様子で振り返る。
ファイは再びワイヤーを使って、
館内を縦横無尽に動き回っていた。
しかし、持っている絵画もかなりの大きさだ。
「おっ…と、このまま走り回るんは危険やな。
ハンデがあるんはお互い様ってとこかな？」
手を滑らせて、絵画を落としそうになった。
いくら勝負を楽しむためとはいえ、
お宝を逃してしまっては元も子もない。
あまり大きく動くのは難しそうだ。
「確かにお互い様だね。
でも僕としては、その絵画を落として
くれたほうが助かるんだけどなぁ……」
やっぱりあのワイヤーが厄介だ、
すぐに引き剥がされてしまう。
銃でワイヤーを切ってしまいたいが、
そうすると、美術品に当たりかねない。
さて、どうしたものか……
「はぁ…はぁ……だいぶ疲れて来たな……」
彼女を追いかけ続けてはや10分。
それにも関わらず、なにも進展がない。
「……！」
カーシャルはファイと別方向へ走り出す。
なるべく見つからないように静かに移動する。
……さあ、どうなる？
「＿＿＿さて、ちょいとは撒けたかな…？」
大きな彫刻の裏に隠れて後ろを振り返ると、
そこに追ってきていたカーシャルの姿は無い。
彼が場を離れたのに気付いていないのか、
ふぅ…と息を吐き彫刻にもたれかかる。
「案外体力あるんやな、意外やったわ〜
ファイちゃんも体力には自身あるんやけど……
……いや、あれは体力ってより、
シャルの“執念”が近いかもな〜
コレは流石としか言えへんなぁ……」
思った以上にカーシャルが追ってきていた為、
ファイの体力も減ってきているようだった。
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もみじまんじゅう☆せつね(プロフ) - ゆうひさん» コメントありがとうございます！イラストも本当にかわいくて感謝しかないです…！改めてここでお礼を言わせて頂きます！これからも見てもらえると幸いです。 (7月9日 21時) (
レス) id: 89e2ed1630 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ(プロフ) - わわわ…めちゃくちゃ平和で可愛い…。こんなに暖かくまとめて書いて下さってありがとうございます…！！これからも是非よろしくお願いいたします！！ (7月9日 20時) (レス) @page20 id: 44a03850b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もみじまんじゅう☆せつね | 作者ホームページ：http:
作成日時：2023年6月26日 20時
