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ソラは最後に棚からクッキー缶を出して、
ケーキを見つめるファイの前に差し出した。

そこには様々な形のクッキーがあった。

ソラはクマのクッキーを取り出して、
ショートケーキの真ん中に飾った。


「ファイも好きなクッキー選んで飾ろ〜」


その間にお皿を出しておくから!と、
ファイに伝えたソラは食器棚へ向かう。


「好きなクッキー、ソラ姉はクマか……
好きな物、か……ほんなら私は……コレ!」


ソラの飾ったクマのクッキーより、
一回り大きい丸いクッキーをケーキに飾る。


「タコヤキ!」


どうやらただの丸いクッキーを、
たこ焼きの形と勘違いした様子だ。

ファイの取ったクッキーを見て、
ソラは、ふはっと笑い出した。


「……ふふっ、うん。
ははっ、ファイらしいなぁ」


クッキーにタコ焼き。

なんともまあ異色のコラボレーションに、
ツボにハマったソラはしばらく笑っていた。

しかし、正真正銘出来上がったケーキに、
ソラは満足そうな顔で、もう一度笑う。


「美味しそうだねぇ〜」

「美味しそうやなぁ〜!」


形は少し格好つかなくはあるが、
初めて作ったにしては上の上。

ソラはケーキナイフでケーキを6等分にし、
それぞれのお皿に一切れずつ乗せた。

フォークとケーキ……

それから選んだクッキーを乗せ、
ファイが暖かい紅茶を淹れてきた。

少し早めの、三時のおやつの完成だ。


「私、ケーキ作ったんは初めてやけど、
ケーキ作るん、めっちゃ楽しかったで!

誘ってくれておおきにな、ソラ姉!」


初めて自分達だけで作ったケーキを見ると、
ファイの目は好奇心でキラキラと輝いた。


「こっちこそ、一緒に作ってくれて……
すっごく嬉しかった。ありがとう、ファイ」


自作のケーキの味に期待を膨らませ、
ファイはケーキを一切れ口に運ぶ。

「……めっっちゃ美味しい!

今まで食べたどのケーキよりも、
ずうっと美味しいかもしれんで!

とっぷくらすや!」


特別なことはしていない。

何てことないそのケーキが、
何よりも美味しく感じられた。

ただ一緒に作った……それだけなのに。



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もみじまんじゅう☆せつね(プロフ) - ゆうひさん» コメントありがとうございます!イラストも本当にかわいくて感謝しかないです…!改めてここでお礼を言わせて頂きます!これからも見てもらえると幸いです。 (7月9日 21時) (レス) id: 89e2ed1630 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ(プロフ) - わわわ…めちゃくちゃ平和で可愛い…。こんなに暖かくまとめて書いて下さってありがとうございます…!!これからも是非よろしくお願いいたします!! (7月9日 20時) (レス) @page20 id: 44a03850b3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もみじまんじゅう☆せつね | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2023年6月26日 20時

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