優等生の片割れは

＊〜3話 ページ4

？｢…大丈夫かい？｣

抱き止めてくれたのは、背の高い紫色の髪の
優しそうな人だった。慌てて返事をすると
ふわっと笑った

？｢ふふっ、君が噂の朝比奈くんか。｣

手を口元に持っていき、そう言った先輩。
私の事知ってるの…？知り合い…でもない

噂のってなに……？

貴女｢私の事知ってるんですか？｣

？｢勿論だとも、君はこの学園の有名人だ。
…僕は、神代類。よろしくお願いするよ。｣

貴女｢よろしくお願いします。｣

ニコッと微笑んだ神代さんを見る
…何だろう……不思議な感じ…

貴女｢怪我は、ないですか？｣

類｢僕の心配より、自分の心配をしないとだよ。
ぶつかった時に手が切れたようだね。｣

スッと手に触れ、そう言った神代さん

貴女｢あ…本当ですね…!｣

気付きませんでした。と言い、手元を見れば
少し血が滲んでいた

洗って、止まるだろう。
大丈夫ですと言いかけたその時、先程私とぶつかった人がおおおおおおお！！？と声をあげた

？｢すまない！！！！！事故とは言え、女子生徒に怪我を負わせてしまった！！！！！！｣

声が大きく、廊下に響き渡る。それに
また変人ワンツーか、と呆れたように笑う人達。

変人ワンツー…？神代先輩と、目の前に居るこの人の事を言ってるのかな

類｢司くん、朝比奈くんが驚いているよ。｣

？｢なぬ！！？！？すまない！！！！！
俺としたことが先走ってしまったようだ…！！！！！

俺は天馬司！！天翔けるペガサスと……むぐぅ！！？｣

天馬司さんが自己紹介をしている途中で、
うるさいぞ、と誰かが天馬先輩の口を塞ぐ。

貴女｢…！前くん？｣

前｢A、遅くなってごめんな。｣

貴女｢ううん、大丈夫だよ!｣

前｢……！怪我したのか！！？｣

バッと手を掴み、そう言ってきた前くん
あ…少し垂れてきたんだ…

ハンカチを取り出そうとすると、天馬先輩に手を掴まれてタオルを手に当てられる。

司｢すまない、天沢！！！！！！！
俺が朝比奈とぶつかってしまい、怪我をさせたんだ。｣

それに、走ってたのか？と聞く前。

類｢どちらとも悪い訳じゃないんだ、ただ
その角で衝突してしまってね。｣

前｢そうか…天馬は、怪我はないか？｣

司｢ああ、俺は大丈夫だが
朝比奈は背も体格も俺より小さいから余計に衝撃が凄かったはずだ…

挙げ句の果てに、ぶつかった衝動で階段から落ちるところだった…！不甲斐ない…！！！！｣

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