４.夢。 ページ5
_______
周りには、何もない。
暗い。暗い。暗い。暗い…
私の息も、闇に掻き消される。
私は、何を探しているんだっけ。
寒い。冷たい。寒い。
「ぁあ………だれか……………………ッ………」
そんな声さえ風に吹かれて、消えていく。
孤独な闇の中、
私は、歩いた。
自分が何でそうしているかも分からず、
無我夢中で。
私は一人、闇を彷徨う。
______
バッ
『ハァ…ッハァ…ッハァ…ッハァ…』
『…夢……………』
夢で、良かった。
コンコン、
「ライアちゃんおはよ……………どうしたの!??」
『え？』
リードさんは私の方へと駆け寄り、
ぎゅ、
『!??!??』
抱き締められた。
『えと、あの、リードさ…//』
「泣いてた…？」
『…あ…………』
慌てて自分の頬を触ると、少し濡れていた。
『………心配かけてごめんね。でも大丈夫…』
そう言って笑う。
「…そっか。ならよかった…
そろそろ朝ご飯だから行くよ！」
『う、うん…』
肩には少し、リードさんの温もりが残っていた。
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作者名：虹夢 x他1人 | 作者ホームページ：http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/njpk/
作成日時：2023年9月18日 10時
