第16話 ページ17
案「着きました。ここから先は私は行けませんので、
この先真っ直ぐ行くとボスの部屋です。」
『…ありがとう』
案「では」
そう言われ、私はすぐ目の前の大きなドアをノックした。
ボ「来たか…入れ」
中に入ると図体が大きな男の人が座っていた。
『こんにちはﾆｺｯ』
ボ「やぁA。久しぶりだな。何年ぶりだ」
『もう随分と前でしょう』
ボ「そうだなぁ、」
私とボスは前に一度だけ会ったことがある。
ボ「それで…私が呼んだ理由は…分かるな？」
『はい』
ボ「最近この6人と仲良く暮らしてるそうで」
そう言うと彼は6枚の写真を見せてきた。
やはり6人とは"らん達"の事を言っていた。
『…』
私は黙り込むしかなかった。
ボ「お前は何がしたいんだ？」
『…別になんとも』
…嘘だ。
ボ「なにか理由があってやっているんだろう？」
『…特に何もありませんよ』
そんなことない…
ボ「そうか」
ボ「でも私は許さない」
分かっている。わかっていたことだ。
私は分かっている上でらん達を私の家に連れてった。
ボ「私は言っただろう。人間界と魔界を別ける代わりに、魔界の奴らと仲良くするなと」
『…そうですね』
ボ「お前はそれを破った。分かっているのか？」
『…わかってますよﾆｺｯ』
ボ「…神様も言っていただろう。」
『…そうですね』
ボ「下手したらあの6人まで殺されるぞ」
『…それは』
ボ「そこまで考えてなかったのか？」
『…いえ、考えてました。』
わかっていた。私があの6人と一緒にいてはならないことぐらい。わかっていたはずなのに、あの時の私は、私を制御できなかった。
ボ「お前の考え方はよくわからん」
『…』
ボ「あの6人は、Aを殺すためにお前のところに来たんじゃないか？」
『…なぜ？』
ボ「あの6人は…」
すると外から大きな声が聞こえた。
菅「ちょっと…！誰ですか！？」
？「ごめんなさい！通らせて！」
菅「知らない人を通らせるわけには…！」
？「通させろ」
菅「無理です！お帰りください…！」
ボ「なんだ？騒がしいな…」
『ｯ…？』
まさかとは思ったけど…
ﾊﾞｱｱｱﾝｯ！
ら「Aｯ！」
『…ら、ん』
やはり、この騒ぎは彼らだった。
ボ「誰だ？」
ら「はやく！」
『待って！まだ…』
ら「ｸﾞｲｯ」
彼は私の言ってることが聞こえてないのか、思いっきり腕を掴まれた。
『うわっ！』
ボ「おい！まて！」
そのまま、らんと私は部屋を出て行ってしまった。
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作者名：ルカ | 作成日時：2023年10月6日 22時
