第15話 ページ16
『んー、今日は…』
快晴の朝。晴れた空には少しだけ薄暗い雲が流れている。
『あ、そっか』
『人間界の人に…呼ばれたんだっけ？』
『人間…界…』
少し顔を歪ませると、元気な声が聞こえてきた。
ら「Aーっ！」
彼はこの空にも負けないような澄み渡る笑顔で笑いかけた
『わっ！あ、らん…』
ら「？どうかした？」
らんは少し元気がないことに気がついたらしいけど、黙っててもあれだし、少し聞いてみることにした
『あー…らん…てさ』
ら「ん？」
『…人間のこと…どう思う？』
ら「人間？」
『…』
彼の回答を待っていると、予想外の言葉を口にした
ら「んー、俺は別に…なんとも…」
『…そか』
もっと嫌いとか…言うかと思ってた…
ら「…？」
『今日さ、私人間界の方に行くんだけど、らんも来る？』
ら「え、行く！」
『すごいノり気だねw』
ら「いや、Aが心配だから」
『私！？』
ら「うん。なんかちょっと…変だから」
『…あはは、何言って…』
ら「ほんとだよ」
『…』
彼の眼差しは、とても澄んでいて、綺麗だった。
その瞳の奥には、何がどう見えているのだろうか、
ら「なにか…隠して(」
すると急に、いるまがひょこっと顔を出した。
い「あ、らん…とA」
ら「⁉あ、いるま」
『いるま！やほ！』
い「どしたん？」
『ん？別に？』
い「…そ」
い「あ、そういやらん。探してたんだ」
ら「え？俺？」
い「そう、お前」
ら「あ、はい」
『じゃーねー』
ら「ぁ、」
い「行くぞ」
ら「…うん」
いるまが来てくれてよかったと、別に1人でも大丈夫だろうと思い、そのままらんとの会話は全部無かったかのように終わった。
『…よし、行くか』
〜〜
『…着いた』
目の前に映るのは大きな建物に、人間が出回っている。ここに立つので精一杯という感じで、頭がクラクラしそうだ。
案「来ましたか、お荷物をお借りしても宜しいですか？」
案内してくれる方と出会い、少し間があったが、
『お願いします』と返した。
『あなたが…案内してくれるの？』
一応聞いてみた。違ったらあれだしね…
案「はい」
『…よろしく』
案「かしこまりました。」
そうして私は、この大きな建物に入っていった。
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作者名：ルカ | 作成日時：2023年10月6日 22時
