今日:17 hit、昨日:3 hit、合計:28,660 hit
小｜中｜大
19 ページ20
▽
｢…ん｣
あれ、そう言えば俺あの後どうしたんだっけ？目を開ければ見慣れない部屋が映る。
身体を起こして部屋を見渡すと不意に部屋のドアが開いた。
｢あ、起きてる｣
｢…御幸｣
大丈夫か、とペットボトルのお茶を差し出す御幸にもう平気、と一言返してお茶を一口飲む。
｢…悪かった｣
｢何が？｣
｢お前の過去聞いてたのに｣
気付いてやれなかった、と彼はどこか自分を責めるように呟いた。
｢お前のせいじゃねぇよ｣
｢けど｣
｢けどじゃなくて｣
不思議そうに俺を見つめる彼にできると思ったんだ、と小さく笑ってみた。
｢御幸達とならあの時みたいな楽しい野球が出来ると思った。
けど、打席に入った倉持を見て怖くなった。
当てたらどうしよう、怪我させたらどうしようって思った。
雨が降ってきて、余計にあのの時の事を思い出した｣
俺の話す事を御幸は黙って聞いた後、ごめんと小さな声で謝った。
｢何で謝んだよ｣
｢俺がもっと早く気付いてれば｣
こんな事にはならなかった、そう彼は呟いて悔しそうに自分の手を握りしめた。
｢御幸…｣
握り締めた手は力を入れすぎて白くなっていて、痛々しかった。
やっぱ御幸は良い奴だよ、そう言えば彼は驚いた顔をして、何だよそれと困ったように笑った。
▽
深夜1人で晩酌しながらパソコンに向かってて虚しい
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 58人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おえかきちょう | 作成日時：2020年3月5日 3時
