15 ページ15
『……』
「……」
拳一つ分の距離をあけて
私とレオナは黙ったまま互いに見つめ合う
＿＿そういえば
レオナとこうやって話すのって久々かも
小さい頃は面倒くさがるレオナの頬を両手で掴みながら無理やり顔を合わせて話していたが、
成長するにつれ身長差や立場を考えるになって いつも一定の距離を保って見上げるように話したように思える
「…ぉぃ」
その時、低い唸りのような声をかけられ 意識を戻すと、何かを訴えたそうなレオナの視線にゆっくりと口を開いた
『…レオナ、あのね……』
「……」
『………… とりあえず、歯 くいしばって？』
「は ＿＿＿＿ ｯｯｯ！？」
逃げられないようにレオナの頬を掴むと、そのまま大きく仰け反って 反動に任せて額を振り下ろす
ゴンッ と鈍い音が頭蓋骨全体を響き渡り、私とレオナは黙ったまま額に手をあてながら痛みに堪えた
『いっっっっったぁ〜…』
段々と痛みが引き、私は声を漏らしながら
自然と溜まった涙を拭い 再び椅子に座る
「テメェ… なんのマネだ？」
明らかに怒っているレオナは眉間に皺を寄せながら私を睨み付けると、拳を握りしめながら今にも殴りかかりそうな体勢で私に聞いてきた
"おい、いい加減にしねぇと ぶっとばすぞ"
小さい頃、よくそうやって拳を握りながら脅してきたレオナ
＿＿そう言うけど、絶対に手はあげないもんね
お国柄と言ってしまえばそれまでだが
レオナの変わらない姿に私は心のどこかでほっと胸を撫で下ろすと、椅子から立ち上がり レオナの横に静かに腰をおろした
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 387人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蒼空 - るりさん» るりさん♪はいっ！とても感動しながら拝見させてもらってます！るりさんの小説は本当に読みやすくて とても感情移入しながら読んでます！るりさんもお体に気をつけて下さい、これからも心を込めて応援させてもらいます。 (2020年6月4日 0時) (
レス) id: defa0966a7 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - 蒼空さん» わたしの作品も読んでくださっているんですか？！すごく嬉しいです…！ありがとうございます。蒼空さんのこちらの作品もわたしの心の栄養です。無理のない範囲で、お体に気をつけながら執筆していただけたら幸いです。改めてありがとうございます！！ (2020年6月3日 0時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空 - るりさん» るりさん、はじめまして。とても嬉しいコメントに何度も読み返させてもらいました(笑)好きな小説の作者様に読んでもらえて、そして誉めていただき とても感動してます！これからも頑張ります！ (2020年6月1日 2時) (レス) id: defa0966a7 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - 蒼空さんはじめまして。シリーズ一作目から思わず一気読みしてしまいました…登場人物の心情の描写がとても綺麗で素敵です！天真爛漫な夢主ちゃんもとても可愛いです^ ^これからレオナさんとの関係がどう発展するのか気になります…更新頑張ってください！ (2020年5月31日 22時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空 - 千広さん» 素敵な応援コメントありがとうございます！楽しんでいただけるよう、引き続き好きでいてもらえるように頑張りますね！千広さんもどうか体調にお気をつけください♪ (2020年5月31日 2時) (レス) id: defa0966a7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蒼空 | 作成日時：2020年5月24日 3時
