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☆１４☆ side N ページ14

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・・・朝か。





カーテンから漏れる陽の光が眩しくて目が覚めた。





でも




腕の中に閉じ込めてたはずのAは居なくて



何となく気持ちが寂しくなる。





おかしいよね




もう何年もさ、一人で寝起きしてたのに




あの人が帰って来た途端そんな感情が生まれんだから。





けだるく感じる身体を起こしてふらふらと寝室を出てリビングに向かう。





A、今日は休みつってたのに・・・また出掛けんのかな。






ドアを開けようとしたらリビングから聞こえて来た声






「はい、はい・・・分かりました。ありがとうございます・・・櫻井さん」







・・・翔ちゃん？




翔ちゃんとAが直で連絡とってる・・・？


そんな事ってあんのかな、相葉さんならともかく。



今まで香奈ちゃん通してしか連絡してなかったはずなのにな・・・



少しだけ鼓動が早くなるのを感じた



俺が知らなかっただけ・・・とか？








や、まあ、でもさ、「さくらい」なんて苗字、沢山居るからね。




自分の中に芽生えた不安を払拭するように頭に言い訳を並べてみる




だけど、そんな言い訳も簡単に打ち消された。






「・・・はい。じゃあ後ほど・・・あ、香奈には・・・はい・・・」





・・・翔さん確定。






ドアノブ押して入ってったリビング




「あ、じゃあまた・・・」




俺が目に入った途端、慌てる様にスマホを切るA




その横を通り過ぎてソファにドカッと座った。







「おはよ・・・和也。早かったね。」




俺を避けるかの様にキッチンへと入ってくA




「コーヒー飲む？」


カウンターから顔だけ出してそう笑う。





「・・・」



それに何も答えないでテレビの電源をつけた。






まあさ・・・翔さんと何かあるわけじゃないってわかってるんだけどね？



だったら、俺の前で堂々と電話したらいいじゃないって話なんですよ。




それをさ・・・俺に聞かれちゃマズいみたいな感じでね？





「和也・・・？」




無表情のままテレビを見つめてる俺を心配そうに横から覗き込むA





「・・・今日は出掛けんの？」





さっきの会話からして、出掛けるんだって思うけど、敢えてそう聞いてみる。





「あ、うん・・・もう暫くしたら・・・」




「ふ〜ん・・・忙しい事で。」




やたら棘のある言い方になるでしょ、あんな事されたらさ。



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