最強男装少女の物語 part19

855話　不機嫌 ページ14

inアフェランド隊の部屋




アフェランド隊


それは、『電光のγ』と謳われる隊長が率いるブラックスペル隊



いつもは明るい雰囲気の部屋が、今では重苦しい空気が漂っていた



その空気の元は、隊長のγ



いつも余裕を見せ付けるような笑みは面影すらなくなり、不機嫌丸出しの表情だった


怒気を含んだ顔には、眉間に深くシワを寄せ、睨むような瞳は見るものを射抜くようなキレを感じ

させる



包帯でぐるぐる巻かれてある上半身は服を着ておらず、机の上に足を置き、

酒をラッパ飲みしていた






ガシャンッッ





一気に飲み干し床に投げ捨てる


何十本も落ちてある酒瓶に投げた酒瓶が当たり、乾いた音が響く


これは、誰がどう見てもヤケ酒そのものだった



隊員「た、隊長・・・・・・いくら、酒に強くてもそこまで飲んじゃあよぉ・・・・・・」



１人の隊員が心配そうに言う


他の隊員も心配そうにγを眺めているが、そんな感情すらも今のγには腹立つようだ



γ「んん？いつからオレは部下に指図されるようになったんだ？」



トーンの低い声で部下を睨む



隊員「だけど、大怪我されて、まだ日が浅ぇんだし」



γ「ほぅ・・・・」




ぐいっっ





隊員「ひっ」



近づいてきた部下の胸倉を引っぱる






ババババババッ






隊員「ギャアアアア」



雷の炎を放出し、感電させる



γ「黙ってろ」




フッ





そう吐き捨てると、焦げた隊員を酒瓶と同じように投げ捨てた



野猿「！ アニキ！！」




ダッ




騒ぎを聞いて奥の方から走ってきた



野猿「な・・・・何やってんだよ！！部下に当たるなんてらしくないぜ！！」



その顔には部下と同じように憂心を抱いた顔だった



野猿「１回負けたぐらいでイジケちまって！！こんなのγアニキらしくねーよ！！」



声を振り絞りながら悲痛の声で叫ぶ



γ「ナマ言うようになったな、チビ(野猿)。そーか、おしおきして欲しいんだな？」



ユラ… とゆっくり立ち上がる


これから何をするか分かるぐらい黒いオーラが漂っていた



γ「歯ー くいしばれ」



背の低い野猿を睨み、見下ろす



野猿「アニ・・・キ・・・・？」



顔を真っ青にして後ずさるが、すぐにお仕置きは下された

856話　喧嘩→←854話　2割

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す