Sette. ページ7
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うるさい雨音が、記憶の幻想から俺を無理やり現実に引き戻す。
バケツをひっくり返したような、ううん、きっとそれ以上に降る雨。
いつの間にか、強まっていたらしい。
いつもは人で賑わうこの場所も、人っ子一人いない。ひっそりと静まり返っていた。
それもそうだ。こんな日には、誰も外を出歩こうとしない。
放り捨てられた傘が、濡れていた。
「——A、Aっ、A!」
馬鹿な俺は、まだ現実を咀嚼しきれずに雨中をもがく。
そんな滑稽な様を、冷静な俺が遠くから眺めている。
いいよ別に。
どうせ誰もいないんだから。
もう、俺には何もないんだから。
君もいなければ、過去だってない。
君は、きみ、は…………
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箸レーゼ(プロフ) - モブキャラAさん» コメントありがとうございます…!!天才とはおそれ多いですが、楽しんでいただけて嬉しいです✨ 確かに夢ではあんまり重いお話ないですね……ゲスいのはちょくちょくありますけど() (2023年3月7日 7時) (レス) id: afe782e51a (このIDを非表示/違反報告)
モブキャラA - もう……本当に箸レーゼさんって天才なんですね……😇😇(???)重めのフェリちゃんの小説ってあんまり読んだことなくて、失恋のイメージがなかったんですけどこの作品読んでフェリちゃんにすっごく合うなって思いました!!!素敵な作品をありがとうございます!!!! (2023年3月6日 23時) (レス) @page14 id: cebb1c38ee (このIDを非表示/違反報告)
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