Sei. ページ6
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何でもない、心地良い晴れの日。
俺は君とキスをした。
恥じらう、いつもより少し赤い君が心から愛おしかった。
柔らかな陽の光の下で、すこし小柄な君が頑張って背伸びしているのが可愛くて。
俺はわざと屈まなかった。
幸せそのものだったあの時間。
それを思い起こして、ふいに笑みが溢れそうだったけれど——俺は寸前でそれをやめた。
引きつった口の端の、いく筋もの跡。それは涙のものか雨のものか。
でも、そんなこともどうだってよかった。
考えるほどに、心が深く抉られていく。
もうあの時には戻れない。
どんなに願っても、どんなに手を伸ばしても、もう君は戻ってこない。俺に笑いかけてはくれない。
愛の言葉も、虚しく消えていくだけ。
相手がいなければ、それはただの自己満足に過ぎないんだ。
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箸レーゼ(プロフ) - モブキャラAさん» コメントありがとうございます…!!天才とはおそれ多いですが、楽しんでいただけて嬉しいです✨ 確かに夢ではあんまり重いお話ないですね……ゲスいのはちょくちょくありますけど() (2023年3月7日 7時) (レス) id: afe782e51a (このIDを非表示/違反報告)
モブキャラA - もう……本当に箸レーゼさんって天才なんですね……😇😇(???)重めのフェリちゃんの小説ってあんまり読んだことなくて、失恋のイメージがなかったんですけどこの作品読んでフェリちゃんにすっごく合うなって思いました!!!素敵な作品をありがとうございます!!!! (2023年3月6日 23時) (レス) @page14 id: cebb1c38ee (このIDを非表示/違反報告)
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