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とても大切に扱われている、そんな感じがした。
(本当にいろんなものがあるなぁ)
中国の宮殿にありそうな壺やタンスに茶器。西洋のアンティークドールまで。
このお人形、とっても綺麗。陶器の肌に、大きな青い瞳、流れるような金髪。
ジッと見ていると、どうしても寒気がした。
って、この人形、綺麗だけど、なんだか怖いかも。
慌てて目をそらして、他のものを見る。
あ、こっちの置物は、素敵。珍しい紅茶のパックまで置いているんだ。
少し楽しい気持ちになりながら、あれこれと眺め、ガラスケースに入った湯飲み茶碗の前で足をとめた。
神「............」
一見いびつに歪んだ形に見える、白をベースに赤褐色の模様が入った湯飲み茶碗。
華美ではない、素朴な装い。だけど、なんだろう、すごく「いいなぁ」と思う。
その場に足を止めて、ジッと眺めていると、
流「......お気に召しましたか?」
背後で声がして驚いて振り返ると、ホームズさんが柔らかな笑みを浮かべていた。
神「あ、いや、なんか、分からないんですが。なんとなく、いいなって。」
緊張に声が裏返る。
こ、この人、近くで見ると、よりカッコイイ。
髪の毛がサラサラで、背も高くて、足も長くて。何より、すごく上品そうで。
目を泳がせている俺に、彼はまた柔らかな笑みを口元に浮かべた。
流「そうですか、どうぞゆっくりご覧になってくださいね」
それだけ言って背を向けた彼に「あ、あの!」と咄嗟に声を上げてしまった。
「はい」と振り返るホームズさん。
紙袋を差し出して、「これ、鑑定してほしいんですが」と言おうとするも、言葉が出ない。
神「えっと、あの。......どうして、「ホームズ」って呼ばれているんですか?」
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