71.イメチェン ページ21
貴方.
薮「A……？」
光「……？！」
『……なに、変？』
本日は音楽番組の生放送。生の私たちをお届けするということで、誰にもバレずにイメチェン計画を進めてきた。
そう……いつぞやに慧と大貴と話していた、金髪ロングヘア。何回言うんだとつっこまれるかもしれないけれど、30歳を目前に控えた今やるしかない！と、ドラマ撮影が終わってすぐマネージャーさんに相談した。結果はもちろんオッケー。
伊「光、声出てねえ(笑)」
光「いやこれはビビるだろ！Aが金髪って！何？！」
雄「うわ……何、めちゃくちゃブリーチしたの？真っ白だ、綺麗」
『うん、初めてだったからさ、ブリーチするの。白も入れてもらったよ』
薮「え〜……ええ、……ええ？」
「え？」しか言えない宏太は、私の髪をじっくりと観察する。今までは茶髪程度しか染めたことがなかったから、朝起きてすぐとかだと、自分でもびっくりして変な声が出てしまう。
でも最近の技術って凄いんだね。パサパサにならないようにダメージ少なめでしてくれるし……トリートメント効果もあって、とぅるん、って感じ。
大「いやでも良いじゃん！似合ってる！」
『ふふ、ありがと！大貴と慧に言われて染めてみたんだよ、撮影終わったから』
伊「なるほど、よく覚えてたね？ほんとめちゃくちゃ可愛い、あとで写真撮らせて」
『良いけど需要ある？』
伊「ありまくり。待ち受けにする」
雄「あ、何か金運アップしそうだね。俺もやろ」
『そっち？！』
なぜか私の金髪で金運アップを図られる謎の図が出来上がったけど、何やかんや褒めてもらえたから嬉しいな。いつの間にか落ち着いたらしい宏太と光も、「可愛い」「ツヤツヤ」としきりに頭を撫でてくれる。……イメチェン大成功？
薮「今日は結ぶの？結構踊るけど」
『あ〜、そうだね……長いから邪魔だしポニーテールにしようかな？』
伊「待ってめちゃくちゃいい。それで前髪流して」
『死ぬほど食いつくじゃん』
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