【d!】どうも兄豚です【男主】

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｢負けたんじゃぁぁああぁあああああああ!!!｣

｢兄ちゃん最後弱かったなぁw｣

弟怖い。属国になりました。

僕は調子のるとダメみたいですね。
反省反省…。


｢Aさん、今日は楽しかったです！ありがとうございました｣

｢またやろな!!あ、今度はマイクラするか!?｣

｢今度また飯食いにいかせてや〜｣

｢途中までめっちゃ強かったな!途中まで!!｣

それぞれが口々に感想を言って通話から落ちていく。
楽しい時間はすぐ終わってしまう。
"また"なんて言葉がこんなに嬉しいとは思わなかった。

｢…あ、せや、今度兄ちゃんが絵描いとるゲームやんねん。絶対見てや｣

｢え………マジで!?どれ!?どれやるん!?ちょっ、絶対みる!!｣

通話越しに弟がくすくす笑う。
せっかくなら直接言ってくれればいいのに。

ちなみに弟は昔から絵の仕事を応援してくれていて、初めてのコラボグッズなんか今も大事に持ってくれているらしい。

少し前にたまたま弟の部屋に入ることがあって本棚に自分の画集があったのには驚いた。
まぁまぁな値段がするのに買ってくれたのかと感動した。

そんな弟に絶対見てなんて言われたら見るやん。
見ないわけないやん。
画面前待機30分前からしたるわ。

ファンタジー系のゲームで、ストーリー部分にAの描いた立ち絵と背景が使われている。


世界観が壮大で、行動範囲が広いことから人気はうなぎ登り。
イベント等で新しい絵を依頼されたりと、ご贔屓にしていただいている。普通は背景と立ち絵などのキャラクターものは別の絵師に頼まれることも多いが、幸いなことに両方担当させてもらっている。


ゲーム自体は自分もプレイしているので内容は把握しているが、推しが実況するというならば話は別である。
知っている話でもまた違った楽しみができる。


｢へぇ、誰がやってくれはんの?｣

｢それは当日のお楽しみやな。俺もやるのは確かやけど｣

ケチである。教えてくれてもいいじゃないか。

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