本心 ページ23
あたしは自分が今どれだけ刺々しい声を出しているか分かっていた。
でも、仕方がない。
こんなに優しくしていても本心は興味ないのかと思うと苦しかった。
あ「……いよ。」
蘭「え……………？」
あ「ずるいよ。」
興味がないのならこんなに優しくしてくれなくていい。
そっちの方が堂々と拒絶できる。
でも
こんなに優しくされたら、血を吸われることは勿論、
色々なこともいいかな、って許してしまいそうで。
というか許してしまっていて
本当に……ずるい。
蘭「何がずるいんだよ？」
あ「とぼけるな。」
あたしに興味がないなら、そんなに優しくするな。
その一言が出てこなかった。
かわりに
あ「……っく………ひぇ…」
嗚咽と涙が溢れてきた。
許嫁の事を知った時と似ているようで明らかに違っていた。
あの時はショックだっただけ。
今回はショックと
蘭「泣くなよ……。」
蘭丸が布団越しに抱きしめてくる。
どうしようもない切なさも感じていた。
あ「……蘭丸。
あたしに興味がないんでしょ？」
ようやく動いた口でようやく言いたかったことを言えた。
蘭「誰から、聞いた？」
ゆっくりと切るように紡がれる蘭丸の声は、あたしの心に響いた。
あ「か、りや。」
暫く沈黙が続く。
やっぱり図星だったのか。
新しい涙が溢れるより先に
蘭「興味ない奴の事、ここまで心配しねぇよ。」
蘭丸の確かな力強い言葉が聞こえた。
蘭「狩屋に何吹きこまれたのかは知らないけど
俺は、Aにちゃんと興味あるから。
結婚禁止だろうが何だろうが絶対に。」
あ「それは、あたしが伝説の血だから？美味しいから？」
決して言わないようにしようと決めていたのに出してしまった疑問。
空しくなるだけだから。
でも。
蘭「伝説の血はきっかけに過ぎないよ。
お前と居て、どんどん、知らない面が見えて。
興味がすっごく湧いてきた。こんなの初めてだよ。」
さっきまで突き刺さるような言葉が
今ではあたしの事を包み込んでくれていた。
布団一枚でさえも邪魔。
あたしは布団を剥ぎ取って蘭丸の胸に顔をうずめた。
そこはとても心地よくて。
あたし、
蘭丸に恋したのかもしれない……。
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革ベルト
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闇猫(プロフ) - 投票です！私、すっごいマサキ押しです///// (2013年8月31日 13時) (
レス) id: 3e9341991a (このIDを非表示/違反報告)
りこ - 今アンケイト結果を見た。京介ーーー。まっ、いいっかまーくんだしー この小説、ちょーおもしろいー これからもがんばってけださいー (2012年8月28日 2時) (レス) id: c5033fad57 (このIDを非表示/違反報告)
りこ - 投票です。ライバルが京介がいいです (2012年8月28日 1時) (レス) id: c5033fad57 (このIDを非表示/違反報告)
帆ノ夏 - 27だけどぉ〜(汗 ずっと読ませてもらってます// 続編等希望です !! (2012年8月27日 12時) (レス) id: 23aea87b80 (このIDを非表示/違反報告)
ミカエル(プロフ) - とうとう来た！！！このシーンがああぁぁ！！！ (2012年8月26日 13時) (レス) id: d4e3ea5cc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀬令瑠菜 | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/runarunaterulove/
作成日時：2011年11月1日 17時
