検索窓
今日:8 hit、昨日:31 hit、合計:72,221 hit

#32 ページ33

広臣は私の手首を掴んで搬入口から一番近い扉をあけてそこへ入った。
そこは倉庫みたいになっていてイスやテーブルが積み重なって置かれていた。

扉のすぐ横の壁際で広臣は何も言わず私を抱きしめた。
「どうしたんだよ。なんかあった?」

広臣の顔を見た。
「私で・・・いいの?」

「・・・いっぱい来てくれてるファンの子達を見て不安になった?」

私は広臣の目を見たままうなずいた・・・。

「俺がAを選んだんだよ。なに不安になってんだよ〜。」
私の頭に手を置いてポンポンってした。
そして私の顔を覗き込んで言った。

「Aがいいんだよ。」

その言葉がすごく優しくて私は広臣の服を掴んだ。
すると広臣は私を挟んで壁に両手をついて私に長いキスをした。

「我慢できなくなりそ・・・。」

「もう、こんな所でなに言ってるの〜?!」

広臣は私を見て左側の口を上げて笑った。
それを見てやっと私も自然に笑顔になれた。


「おみーーーー!おみーーーー!」



廊下から広臣を呼ぶ声がした。

「やべっ!時間なかったんだ。」

「広臣・・・。」

広臣は片手でドアノブを掴んでいて開けるか開けないかのところで
もう一度顔だけ近づけて私にキスをした。

そして扉が完全に開いたときにはすぐそこで隆二が広臣を探していた。

今の見られ・・・た・・・?(汗)

広臣はそんなの気にする様子もなく、私にウィンクをして
「気をつけて帰れよ。」って言った。

その後隆二は私を見て、目が合ったからお辞儀だけした。
隆二も私に軽く会釈をして広臣と話しながら奥のほうへ歩いていった。


ドキドキが止まらない・・・。

広臣とキスをしてたのを見られたかもっていうドキドキなのか・・・
突然現れた隆二にドキドキしてるのか・・・

私は入ってきた搬入口から外へ出た。
時計を見るともう開演20分前だった。

ギリギリでも私のわがままを聞いて会ってくれた広臣。
改めて私を大切に想ってくれてるのが伝わった・・・

私はタクシーの中で携帯を見た。
美月ちゃんからの不在着信が残っていた。

『もう少しでホテルに戻るから、着いたら部屋に行くね』

そうメールして私は窓の外を眺めながらさっきまでのことを考えていた。
広臣のことを考えながらも頭の隅のほうにあの私を見てた隆二の顔が浮かんでくるのも確かだった。

#33→←#31



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (39 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
64人がお気に入り
設定タグ:三代目 , 隆二 ,   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

kei#12(プロフ) - とももさん» 嬉しいです(*ノ∀ノ)もっと細かく色々書いたら良かったなぁーなんて今でもたまに思います(*≧艸≦) (2013年3月30日 1時) (レス) id: 481c398d39 (このIDを非表示/違反報告)
ともも(プロフ) - 最後のところで泣いちゃいました。 (2013年3月29日 19時) (レス) id: 622ebcea0b (このIDを非表示/違反報告)
kei#12(プロフ) - こっさん☆さん» こんなまっすぐ愛してくれる人いたら素敵ですよね(*ノ∀ノ)それが臣ならなおさら♪♪(笑)ハッピーエンドで締めたので次はもっと旨が締め付けられるような想いになってもらっちゃおうかななんて思ってます。(笑)コメントいつもありがとうございます。励みになります (2013年2月6日 8時) (レス) id: 481c398d39 (このIDを非表示/違反報告)
kei#12(プロフ) - ゆりんぼさん» ありがとうございます(T ^ T)コメントを見てヤル気が出てるところもあるので本当に嬉しいです(^-^)臣・・・男前過ぎてかなりやられます(*ノ∀ノ)このままずっと臣と付き合ってて欲しいくらいですけど(笑)本当にありがとうございます♪ (2013年2月6日 0時) (レス) id: 481c398d39 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりんぼ - ついには1章完結ですね!!臣ファンの私としては、主人公が臣を選んでくれて嬉しいです(*≧∀≦*)けど隆司との関係も気になるので、2章も楽しみにして待ってます!!今までの小説のなかで一番現実味があって好きです\(^^)/ずーっと続けてほしいです(笑) (2013年2月5日 23時) (レス) id: 14eec80005 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:kei#12 | 作成日時:2013年1月12日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。