第21話 ページ25
援護もきて、消太も病院に送って。
現在は病院で消太の隣に、消太に背を向けて座っています。
えぇ、反省中です。自分の歪んだ考え方を最優先にして周りを見た行動をしなかった。
『ヒーロー……いや、人間として失格ですね……』
もとから、人間性なんてなかった。昔の私は偽り。父は私に厳しくて、母には優しい人だった。
親が家を開けているのは何時ものことで。愛情を注がれたと感じることが余りなかった。
唯一、心が許せるのは消太だけな私は恋に落ちる前も消太を一番に暮らしていた。
確かに昔は好奇心が多くて、愛情が欲しいと思ってた時期もあった。でも、齢7才でそんな願いは露と捨てた。
……とまぁ、シリアスな方向へ向かいながらも反省してます。緑谷くんの怯えた表情。轟くんまでもが表情を崩し……本当に怖い思いをさせてしまった。合わせる顔もありません……
「……お前が悲嘆に浸かるなんて100億年はえーよ。」
『失礼な!!私だって悲嘆に浸かる時だって……って起きたの！？』
「気づくのがおせぇよ。」
気づけばポトリ ポトリと目から雫が溢れていて。
『バカ。バカバカバカ!!どんだけ心配したと思うのよ!!柄にも無く祈っちゃったじゃない！無茶振りはしない約束でしょ！？』
「お前が傷つくより俺が傷ついた方がマシだと思った。」
『……は？え？う？』
「いいか？これから俺のいう言葉の意味を考えろよ？」
『ふぇ？う、うん。』
「……月が綺麗ですね。」
消太が珍しくロマンチックなことを……いや、それ以前にそれは告白？…もしもそうだとするのなら……期待してもいいですか？
『"雲ひとつない晴れた空ですからね……"』
「本気か？」
『うん。15年前からずっと。最初は諦めようと思ったんだよ？でも、諦め切れなくて。』
「本当はこんな時に告白するのは良くないと思ったんだ。」
『じゃあどうして？』
「失う前に、死ぬ前に伝えときたかった。」
『じゃあ、これからは安心だね。』
「なんでだよ。これから先もっとやばいことが起きるんだぞ？」
『オールマイトより強いこの、ベクトルヒーローがいれば安心でしょ？』
「……そういのは男がいうもんだろ。」
『あら？元々ムードもくそも無い私達には別にそういうの気にしないんじゃ無いの？』
「はっ。それもそうだけどな。」
随分と長い片思いだった。
『ねぇ、消太。今日は少し"暖かいね"』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 108人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
零夢(プロフ) - kobayashi200308さん» ありがとうございます！直しておきました。 (2017年7月28日 22時) (
レス) id: 35b13fabeb (このIDを非表示/違反報告)
kobayashi200308(プロフ) - えっと、｢お前が帰るまで｣が｢お前が変えるまで｣になってました！ (2017年7月27日 21時) (レス) id: 1999606202 (このIDを非表示/違反報告)
零夢(プロフ) - kobayashi200308さん» すいません、どこらへんか分かりますか？教えていただけたら幸いです。 (2017年7月27日 18時) (レス) id: 35b13fabeb (このIDを非表示/違反報告)
零夢(プロフ) - kobayashi200308さん» 教えてくれて有難うございます。直しておきます。 (2017年7月27日 18時) (レス) id: 35b13fabeb (このIDを非表示/違反報告)
kobayashi200308(プロフ) - すいません！今読んでたんですけど2話のとこに誤字発見しました！ (2017年7月26日 21時) (レス) id: 1999606202 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：零夢 | 作成日時：2016年7月20日 20時
