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「…分かんない」
『嫌なら逃げてほしかった。初めは俺が無理やり連れてきたようなもんだけど、その後は自分の意思で来てくれてるでしょ…？』
確かに2回目からは海に連れられてきてるわけではない。
海と待ち合わせをしてる場所に、私が自ら行っているんだ。
そこには間違いなく自分の意思が働いてるわけで。
『嫌じゃないの？俺のこと。…嫌いになってないの？』
「なってないよ…なれるわけない」
それがイコール好き、になるというのは私だけの秘密だけど。
だって…
言ったら終わってしまう。
「……今日はもう帰るね」
そう言い残して海の家を出た。
寂しい。悲しい。辛い。
自分で引き起こしたこの状況に、嫌気がさしてきてはいた。
でも引き返そうという気がない自分に、もっと嫌気がさしていた。
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作者名：ましゅまろ
| 作成日時：2020年3月19日 1時
