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匠海side
昌暉が少し落ち着いたように見えたところで、俺がさっき見たものについて話した。
匠「昌暉…さ、……その…死のうと、した?」
昌「…なんで?」
匠「部屋片付けてたらさ、血付いたカッターとか変な薬いっぱい出てきたんだ。だから…」
昌「……俺さ、どうしたらいいか分かんなくなっちゃったんだよね。仕事に集中できないし…俺の武器だった笑顔も上手く作れなくなって。…誰からも必要とされない、存在価値のない人間なんだって…」
匠「そんなことあるわけ…」
昌「だって俺には!!…俺には、DISH//しかなかった。メンバーとか、スラッシャーにもらってた愛が、俺の心に溜まってたはずの愛がもう、どこにもないように感じて辛くて…」
そう言って嗚咽をもらす昌暉の背中をずっとさすっていた。
…昌暉は、DISH//が大好きだった。
それは俺も分かってたことだ。
昌暉の居場所を守りたくて続けてたDISH//。
でも、これ以上無理なら負担になるだけだった。
舞台の仕事も多くなってきた昌暉も、DISH//以外に居場所が出来たんじゃないか。
そう思ったタイミングで、解散のことを話した。
でも、逆だった。
DISH//があったから、舞台の仕事も頑張れてた昌暉には、DISH//がなくなることの方が負担だったんだ。
昌暉は、戻れる場所がほしかった。
それだけだったのかもしれない。
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ましゅまろ(プロフ) - トン助。さん» 初めまして!コメントありがとうございます!とても嬉しいお言葉ありがとうございます、励みになります!DISH//さんと共に、この作品も愛してくださると嬉しいです! (2020年9月14日 15時) (レス) id: de85c83aa4 (このIDを非表示/違反報告)
トン助。(プロフ) - 初めまして。DISH//が大好きで作品を探していたら、この作品に出会いました。文章力と表現力を活かした作品のクオリティに衝撃です。更新本当に楽しみにしています。頑張ってください(^^) (2020年9月3日 20時) (レス) id: 5008114d4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましゅまろ | 作成日時:2020年8月27日 22時