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『家、どっち?』
「…あっち」
『はーい』
「あの、手…離してください」
『ん?あー、ごめんな!』
その後はしばらく無言。ちょっと気まずい。
なんてこと思う暇もなく、いきなりはっとした。
「先輩、家どっちですか?」
『真逆』
「…1人で帰れます、すみませんありがとうございました」
先輩に背を向けて帰ろうとすると、腕を引かれてそれを阻止された。
『え、なに気使ってくれとんの?ええよそんなん』
「いや、私の罪悪感が…」
『気にせんでええって。あ、一緒に帰るの照れてるとか?かわいいとこあるやんかー!』
「なんで私が照れなきゃいけないんですか」
『なんや、やっぱかわいくない。あ、せや。名前教えて?』
「…知らなかったんですか…」
いきなり"彼女になって"とか言ってくるから、名前くらいは知ってると思ってたのに。
「…松尾太陽」
『?それ俺の名前やん』
「私は先輩の名前知ってるのに」
『そりゃこの学校にいて俺の名前知らんかったらそれこそ大問題や』
「それ自分で言います!?」
ほんとに純白でもなんでもないこの人!
ただのナルシスト!
「家ここなんで!ありがとうございました!」
『ここか、おけ覚えた!』
「覚えなくていいです!失礼します!」
ドアを閉める直前に聞こえた言葉。
純白の王子様スマイルで。
『バイバイ、Aちゃん』
え…?なに今の…。名前呼ばれた…?
名前、知ってんじゃん…
「なにそれずるすぎ…」
この時顔が赤くなってしまったのは私だけの秘密。
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ましゅまろ(プロフ) - 千羽さん» コメントありがとうございます!すごく嬉しいです!頑張りますありがとうございます! (2018年12月23日 10時) (レス) id: 5ab9ecd76e (このIDを非表示/違反報告)
千羽(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!いつも、次の展開が気になります!それに見入ってしまいます(笑)私はタカシくんが大好きなのでタカシくんとくっついて欲しいと切実に願ってます!更新大変かと思いますが頑張って下さい!楽しみに更新されるの待ってます(^o^) (2018年12月23日 3時) (レス) id: 049a9afd19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましゅまろ | 作成日時:2018年11月29日 17時