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29. ページ30

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太陽side





何分経ったんだろう。





保健室の中にいる男はまだ出てこない。





なんなら、ちょっとずつAちゃんに近付いてへん?





海「あ。」





『海…何しとん』





海「いやこっちのセリフ。中入んないで何してんの?」





『…ちょっとな。人がおってん。』





海「そんなん気にしないで入ればいいの…に…」





小さな小窓から中を覗いた海が、保健室だということを忘れたように勢いよくドアを開けた。





海「祐基!!お前なんでいんだよ!!」





祐「海!」





海「俺Aちゃんには近付くなって言ったよな!?こればかりはお前のわがまま通らないんだよ!!」





祐「ごめん…なさっ…でも、俺…」





海「…とりあえず出るぞ。Aちゃん、ごめん。太陽来てるから、送ってもらいな」





泣いてる男の手を引いて、早足に保健室を出た。





海「太陽、Aちゃん頼んだ」





言われなくてもだわ。





そう思ったけど、海の「頼んだ」の意味が分かったのは、Aちゃんの近くに行った時だった。





体は小刻みに震えていて、目には今にも零れそうな涙が溜まっている。





少しだけ過呼吸気味になっていて、普通に呼吸できていないようだ。





『A…ちゃん…』





「…ごめ、なさっ……ごめんなさっ…」





無意識に、本能的に。





気付いた時にはAちゃんを抱きしめていた。





『大丈夫。大丈夫やから…』





「ごめ…なさい…っ…」





涙が溢れるAちゃんを、
抱きしめて背中をさすることしか俺には出来なかった。


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ましゅまろ(プロフ) - 千羽さん» コメントありがとうございます!すごく嬉しいです!頑張りますありがとうございます! (2018年12月23日 10時) (レス) id: 5ab9ecd76e (このIDを非表示/違反報告)
千羽(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!いつも、次の展開が気になります!それに見入ってしまいます(笑)私はタカシくんが大好きなのでタカシくんとくっついて欲しいと切実に願ってます!更新大変かと思いますが頑張って下さい!楽しみに更新されるの待ってます(^o^) (2018年12月23日 3時) (レス) id: 049a9afd19 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ましゅまろ | 作成日時:2018年11月29日 17時

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