三十話ー分岐点ー ページ37
放課後。
俺は、部室へとやって来ていた。
皆、俺が来るのを待っていたかのような顔をしている。
穂乃果にいたっては、もう既に泣きそうだった。
A「……」
俺は覚悟し、床にむかって這いつくばる。
A「すまなかった！！」
ゴンッという鈍い音をたてて土下座した。
その場にいる全員が俺の行動に驚いているようだった。
穂乃果「え…A？」
A「本当に、すまない。俺は、自分の勝手で、酷いことを言ってしまった」
花陽「あ、あの…Aさん、どういう、ことですか？」
真姫「そうね。どういうつもりなのか、説明してもらおうかしら」
花陽が尋ね、それに真姫が続く。
大丈夫だ。この先のことは、［集中］で予期している。
A「…理由を明かすことは、できない。…俺は、やめかけるほどに苦しい状況にあった」
凛「…なにかあったの？」
凛も、何時ものにゃーが抜けてしまうほどに、シリアスな空気になっている。
A「のっぴきならない理由があるんだ。だが、それは聞かないで欲しい…」
俺は、海未の叱咤のおかげで少し目が覚めた。
今更格好悪い話だが、今更なにを言うかという話だが。
俺は言葉を途切れさせず、そう続けていく。
A「…もう一度、俺をμ'sの仲間にしてはくれないだろうか」
これで、クリアのはずだ。
クリア、だったはずだった。
海未「…A」
A「な、なんだ？海未」
海未「ここで。貴方の秘密を皆に言いましょう」
A「っ…！？」
なんだ…こいつ…なにをいっている…！？
A「いや…海未、だがそれは…」
よりにもよってなんで皆の目の前でそんなことを言うんだ。
希「なんか知ってるんやね？」
ほら、勘のいい奴が飛びついてきた！
海未「はい。私は、Aの全てを知っています」
海未の目には、何時もの半歩引いたような見守る光ではなく。何かを企む策士の光を宿していた。
穂乃果「う、海未ちゃん…？」
まるで違う海未の空気に、恐ろしさすら感じられる声を穂乃果が漏らす。
俺は、ひとまず右手を顔に当てて…。
海未「させません」
A「なにっ…！？」
ようとした手を押さえつけられた。
海未「私は、何時だって、Aを見てきたんです。影ながらでも、貴方のどんなところも見てきました」
海未はしっかりと俺の目を見て、言葉を紡ぐ。
海未「今日は、未来を視ない貴方が選ぶ選択を、私たちに見せてください」
…俺は、絶体絶命のピンチを迎えた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 21人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
菊(プロフ) - こちらでも生存報告しておきます。私生活多忙のため、続編を書けていないこと、誠に申し訳ございません。完結まではもっていくつもりですので、どうか長い目で見守ってください (2015年5月13日 18時) (
レス) id: 757134f30c (このIDを非表示/違反報告)
うえぽん - 何とか生存しててよかったです。無理しないで頑張ってください (2015年3月6日 21時) (レス) id: 8b695f2b6e (このIDを非表示/違反報告)
菊(プロフ) - うえぽんさん» 一応生存報告をw学校でテスト中でして製作止まってますw復帰は2日後か3日後となります… (2015年3月6日 7時) (レス) id: 757134f30c (このIDを非表示/違反報告)
うえぽん - 続編ファイトだよ！ (2015年3月5日 20時) (レス) id: 8b695f2b6e (このIDを非表示/違反報告)
うえぽん - 自分もミューズのメンバーはすきだけど、ことりと花陽が好きですね。更新お疲れ様です♪ (2015年3月2日 20時) (レス) id: 52f8adeea0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：菊 | 作成日時：2015年1月12日 13時
