十二章ー危機ー ページ16
約束の休日。
俺はきっちり五分前に駅前に着いたのだが…。
にこ「ちょっと、遅いわよ」
A「ちょっと、早いぞ」
にこ「真似しないでよ!」
おい、にこ。お前何分前からここ来てた。
とかいう無粋な質問はしない。
A「して、一体何を買うつもりなのだ?」
にこ「日用雑貨とか…服とか、色々かしら。荷物持ち、よろしく頼むわね」
やはりそう来たか。まぁ、今回は詫びのつもりで来てるわけだし、それくらいは引き受けてやろう。
そんなわけで。俺とにこは、デパートを回ることとなった。
そして、服屋に来たわけだが…。
A「自慢ではないが、俺はこういったものがまーるーでー分からない」
にこ「そんなことだと思ったわよ…」
それについては何も言えない。マントやフードはとっても好きだが、やはりこう…一般的なファッションはまるでわからない。
にこ「にこが色々試着するから…Aはそれに感想くれればいいわよ」
A「それは簡単なことなのか…?」
甚だ疑問だが、にこが楽しそうなのでまぁ良しとしよう。
5分程経過した後、試着室のカーテンが開かれ、着替えたにこが姿を見せる。
…黒と白のワンピース。
A「…ゴスロリ?」
にこ「違うわよ!!」
怒鳴ったにこはバッとカーテンを閉めてゴソゴソと…多分、別の服に着替えてるんだと思う。
A「やれやれ。まぁ、いいか」
こういうのも、悪くはな…。
A「………」
ビリっと。俺の体に悪寒が走る。
この、感覚…まさか!!
俺は慌てて店を見渡した後、少し外に出て周囲を見る。
A「小太郎…ッ!?」
そこには、最悪の相手がいた。
色んな店をキョロキョロ見ながら、着実に近づいてきている。
何故ここに。いや、そんなことを考えてる暇ではない。
とにかく…逃げるぞッ!
A「にこ!移動するぞ!出てこ…」
俺は、焦っていたんだろう。人生最大級の失敗をした。
慌てるあまり、俺はにこが『着替え中なのにも関わらず』カーテンを開いてしまったのだった。
にこ「な、な、な、なぁ…!?」
目を白黒させ、顔を真っ赤にし、慌てふためいている。
しかし、それもつかの間、にこの目には明らかな羞恥心と怒りが宿り…。
にこ「な…何してんのよーー!!」
思いっきり怒鳴られた。
A「すまんっ!!!」
俺は焦りと困惑で思考が停止していたが、なんとか、カーテンを閉めるという考えはできた。
…しかし、バスト74は…伊達ではなかったな。
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菊(プロフ) - こちらでも生存報告しておきます。私生活多忙のため、続編を書けていないこと、誠に申し訳ございません。完結まではもっていくつもりですので、どうか長い目で見守ってください (2015年5月13日 18時) (レス) id: 757134f30c (このIDを非表示/違反報告)
うえぽん - 何とか生存しててよかったです。無理しないで頑張ってください (2015年3月6日 21時) (レス) id: 8b695f2b6e (このIDを非表示/違反報告)
菊(プロフ) - うえぽんさん» 一応生存報告をw学校でテスト中でして製作止まってますw復帰は2日後か3日後となります… (2015年3月6日 7時) (レス) id: 757134f30c (このIDを非表示/違反報告)
うえぽん - 続編ファイトだよ! (2015年3月5日 20時) (レス) id: 8b695f2b6e (このIDを非表示/違反報告)
うえぽん - 自分もミューズのメンバーはすきだけど、ことりと花陽が好きですね。更新お疲れ様です♪ (2015年3月2日 20時) (レス) id: 52f8adeea0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菊 | 作成日時:2015年1月12日 13時