十三章ー逃走ー ページ17
にこ「…ふーん」
A「そ、そういうわけなのだ」
現在、事情説明中。
なんとか、小太郎には見つからず、警察沙汰にもならず、にこを引っ張って店を抜け出した俺は、にこの刺さるような目にそろそろ耐えられなくなってきていた。
にこ「…い、いきなりあんなこと…にこにも心の準備が…」
おまけにさっきからにこの様子がおかしい。さっき手を掴んで引っ張った時も何故か俺よりも慌てふためいていたし、今もこうして謎の独り言を呟いている。
そして、再び感じる、あの悪寒。
近くに…いるっ!
A「……」
眼帯とグローブは割愛!
俺は右目に手を当てて、[集中]を使用した。
奴が行きそうな場所、奴が行こうと思う場所。
それらを考え出す…!
A「…つぁ…!」
少し考えたところで、頭に強烈な痛みを感じる。
にこ「ち、ちょっと?大丈夫?」
A「も、問題ない」
俺は脂汗を拭いながら心配そうに声をかけてくれるにこに答える。
…そうだな。情報が足りなさすぎる。
おまけに、小太郎の自由人っぷりは途轍もない。行き当たりばったりな人間の未来をどう予測できようか。
思考の途中でそれがエラーとなって、予知ができなくなったのだろう。
A「にこ、取り敢えず、デパートは広いから、迂回して外に出るとしよう」
にこ「まぁ、買い物より、精神ダメージを抑えることの方が重要ね」
話が早くて助かる。よろしい、ならば、逃走だ。
三十六計逃げるになんちゃら。とにかく、奴の目をくぐり抜けて突破あるのみッ!
A「よし、では行くぞ…」
にこ「あ…ね、ねぇ、ちょっと?」
A「ん?なんだ?」
俺が振り向くと、にこは何故だか、右手を前に出したり引っ込めたりしていた。…何しとるんだ、こいつ。
って、まさか。
A「馬鹿なことをやっていないで、行くぞ」
にこ「…馬鹿…」
馬鹿返しされたが、聞こえないふりをする。
馬鹿はお前だ馬鹿者…。その、あー…。
手をつなぐとか、恥ずかしいだろうが!
さっきは唐突に掴んでしまったからノーカウント。
ひとまず、もたついてる場合はないので、俺はにこと共にデパート内を走り出した。
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菊(プロフ) - こちらでも生存報告しておきます。私生活多忙のため、続編を書けていないこと、誠に申し訳ございません。完結まではもっていくつもりですので、どうか長い目で見守ってください (2015年5月13日 18時) (レス) id: 757134f30c (このIDを非表示/違反報告)
うえぽん - 何とか生存しててよかったです。無理しないで頑張ってください (2015年3月6日 21時) (レス) id: 8b695f2b6e (このIDを非表示/違反報告)
菊(プロフ) - うえぽんさん» 一応生存報告をw学校でテスト中でして製作止まってますw復帰は2日後か3日後となります… (2015年3月6日 7時) (レス) id: 757134f30c (このIDを非表示/違反報告)
うえぽん - 続編ファイトだよ! (2015年3月5日 20時) (レス) id: 8b695f2b6e (このIDを非表示/違反報告)
うえぽん - 自分もミューズのメンバーはすきだけど、ことりと花陽が好きですね。更新お疲れ様です♪ (2015年3月2日 20時) (レス) id: 52f8adeea0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菊 | 作成日時:2015年1月12日 13時