13話 ページ15
rbside
なんや、何なんやこの女は…。
ナイフ投げてもこっちに来るし、いきなり声を荒らげるし…素性の知れん奴に近づかれとうない。
武器を落としたロボロは焦り、ナイフを取ろうとする。が、その前に女性はロボロの目の前まで近づいていた。
ビクッと体を強ばらせるロボロ。
何が起きてもいいようにと朦朧とする頭で考える。
だが、目の前にいる女性は手に持っているものを近くの机に置き、深々と頭を下げた。
『……貴方のお仲間さんは貴方を救いたい一心で名前も素性も知らない私に頼んで来たんです。
お願いします、怪しいのは重々承知しています。
でも…今だけは信じてください。』
rb「は……？」
頭を下げる女性は嘘をついていない声をしていた。
弱ったところを狙って優しく話しかける敵国の人間がいたが、声色で大体は分かる。
しかし、この女はどうだ。敵意から出る魔力が一切感じられない。自身の固有魔法である魔力や人を感知できる｢スキャン｣を使っても一切感じられなかった。何故だ。
rb「………変なことしたら…ｺﾞﾎｯ…許さんからな。」
『……！は、はい！』
女性は心底嬉しそうに頭を上げてこちらを見た。本当になんなんや、こいつ。
『えっと…卵粥とゼリーです。』
目の前に出された卵粥と言うものとゼリー。それは今まで見た事のないものばかりだった。
卵粥と呼ばれるものはドロドロとしていて、ゼリーなんてプルプルとしている。
rb「これ…なんなん。毒やないんよな…？」
『は、なんで毒なんて入れるんですか…料理が台無しになるでしょう？！』
いきなり元気に話してくる女性。そんな熱く話します？？
グラグラとする頭を抑えながら、出された料理をスプーンで掬う。ふわっと卵のいい匂いがした。初めての感覚にドキドキとらしくない心臓の動きをする。
キラキラとした表情を見せるロボロに気がついた女性はクスクスと嬉しそうに笑った。少し恥ずかしくなったロボロは女性から目を背ける。
『…ふふふ…さぁ、お召し上がりください。』
そう言った彼女の表情は自信に満ち溢れていた。
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天曇 - 小さい…ホビット…… (2021年1月22日 11時) (
レス) id: 786a665169 (このIDを非表示/違反報告)
RURU - 下の下と下に激しく同意。 (2021年1月18日 18時) (レス) id: cf91128782 (このIDを非表示/違反報告)
モカブラウン(プロフ) - こんにちは！すごくいい作品...文才と妄想力を僕にください (2021年1月18日 8時) (レス) id: e467f9631d (このIDを非表示/違反報告)
晴 - ↓のコメで吹いた、ﾌﾞﾌｫｫｰw ｸｿｯ夜中に見たせいでメシテロにうああああ！ (2021年1月16日 23時) (レス) id: 47b2bcc73d (このIDを非表示/違反報告)
天曇 - ロボロ・クライン……クライン…小さい…… (2021年1月15日 22時) (レス) id: 786a665169 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：骨粉の煮付け | 作成日時：2020年12月23日 18時
