検索窓
今日:16 hit、昨日:4 hit、合計:23,263 hit

09 ページ9

·




·




なんだろう。この状況は。




·




瑠姫「あ、俺ね、白岩瑠姫。自己紹介まだだったね」






「…あ、私は鈴村Aです。」






瑠姫「Aちゃんか〜。可愛い名前だね」







·




·




数日ぶりに会った人と、どうして急に一緒に帰ることになってるんだろう。


どうして私は、この人と肩を並べて歩いているんだろう。




展開が急に進みすぎて全く整理出来ない。




·




はぁ、とドキドキする胸を抑えるように深呼吸をする。







体全部が心臓になったみたいで、たまにぶつかる肩が熱を持つ。




·




あ、もうすぐ家だな…と思った瞬間、彼が話を切り出した。




·




瑠姫「…女の子ってさ」






「…」






瑠姫「やっぱりああいうドレスに憧れたりするの?」






「…え?あ、うーん。女の子は皆、ウェディングドレスには憧れ持ってるんじゃない?…例えばシンデレラとか」






瑠姫「シンデレラ?」










·




そう聞き返されて我に返る。


私ったら何言ってんだ、と顔を赤くしていると



彼は優しく微笑んで「ん?」と顔を覗き込んでくる。




·




「…あ、いや…その、王子様が迎えに来てくれる…みたいな?!」






瑠姫「…王子様」






「……あ、違う違う!!今のなし!忘れて!口が滑ったっていうか、いや、ちがくて…」






瑠姫「ふっ(笑)」




·




隣を見るとはは!!と大笑いする彼。


「あ〜Aちゃん最高!」と笑い泣きしたようで綺麗な指で涙を掬い取る。









ひどい!と落胆していると彼の手が、ふわっと、私の頭に乗った。




·




え、と不意に声が出る。











·




瑠姫「楽しかった、ありがと」






「…」






瑠姫「俺こっちだから。またね、Aちゃん」




·




優しく笑ったその人は、髪を少しクシャっとすると私の家とは反対の方に曲がって行った。




·




心が、ふわふわとふわついた。




·




·

10→←08



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 6.2/10 (165 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
299人がお気に入り
設定タグ:JO1 , 白岩瑠姫 , 恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:カスミ | 作成日時:2022年6月8日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。