今日の空は何色に見えますか？ (ページ2)

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１話ページ2

「あと1年もつかどうか…」

それは、突然のことだった。

余命1年。

小説とかで、よく聞く言葉。

まさか、私が言われるなんて思ってもいなかった。

異変に気付いたのは、1週間前。

元々、心臓が弱かった私は、運動を控えてきた。

友達とはしゃぎ過ぎたりすることも無かった。

毎日飲む薬だって、欠かさず飲んできた。

なのに…

学校で急に息が出来なくなって、病院に運ばれた。

そして、今。

お母さんが泣き崩れていて、医者は無表情。

だって、患者が増えるんだもんね。

どうせ、入院だから。

医者は嫌いだ。

誰かが死んでも、何も感じない。

はぁ、また迷惑かける。

家は、母子家庭でお母さんは、女手一つでここまで育ててくれた。

だから、もういいんだ。

「手術はしません。」

これで。

お母さんも医者も驚いた顔をしていた。

だって、お金はたくさんかかるし、成功する可能性だって少ない。

何より、手が動かなくなるかもしれない。

これは、絶対に避けたい。

絵を描くのが大好きな私にとって、手が動かなくなるなんて嫌だ。

手術も嫌だけど、入院も嫌だ。

こんな気持ちで、私の入院生活は始まった。