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これってもしかして ページ34











「…ねえ、A。少し目を瞑ってくれない?」

「……はい?」







これまた唐突に繰り出された謎のお願い。

特に断る謂れも無いので、「分かった」と頷き、軽く目を閉じる。


暗い視界の中で、目の前の神威の気配が何やら動いているのが分かり、ガサガサと音もする。そのうち、神威の手がこそばゆく髪のあたりに触れていて。

それは少ししたら直ぐに離れた。







「もう開けていいよ」

「……?なに、何をしたの?」

「ああ、自分では見えないか」







困惑したまま尋ねる私に、神威は薄く微笑んでみせる。

そして何かを探すように辺りを見回した奴は、「…
あ、じゃあこの下の川、覗いて見て」と、真下を指した。








「うん………あれ、これって、もしかして……」








川に映った自分の姿。その頭部に、きらりと光る物体。

ゆっくりと、確かめるように手を伸ばす。触れた指先に伝わる、冷ややかな金属の感触。……これは、間違いなく。







「…あの時の、簪?」







前に、と言ってもつい昨日の事だけれど……食べ物を食い漁っている途中、京の町でたまたま見つけた小物屋で、

神威が、私に似合うのではと持ち出した物だ。


信じられない思いで、神威に急いで視線を戻すと、奴は照れくさかったのか、逆に視線を逸らす。








「今朝散歩してた時に見つけてさ。さっき渡そうと思ったのに、A逃げるし」

「あ、あれって、そういう……」








つい、総悟と重ねて突き飛ばしてしまった、アレだ。よく考えてみれば神威の左手は後ろ手に何かを隠してる風だった。

色々あったとはいえ、その程度の事に気が付かないとは。








「あれも…うん、ごめんなさい」

「別にもう良いけど」







本当に大して気にしていなさそうに言ってのけた神威は、また私に視線を移す。

今度は、また何か言いたげだった。

たかが言葉、されど言葉→←馬鹿ふたり



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設定タグ:神威 , 銀魂 , 沖田総悟   
作品ジャンル:恋愛
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頑張ってください - ああああああああ久々に読んだら進んでてまた神威熱が… (2020年1月6日 1時) (レス) id: ac6d87c707 (このIDを非表示/違反報告)
自己満者 - 京篇凄い良くて、泣いちゃいました(笑)更新頑張って下さい! (2019年8月17日 15時) (レス) id: c6b3012422 (このIDを非表示/違反報告)
陽奈(プロフ) - むくさん» コメントありがとうございます。時間をかけて丁寧に書いたシーンなのでそう言っていただけるととても光栄です!これからもよろしくお願い致します。 (2019年5月26日 23時) (レス) id: 765bdcb728 (このIDを非表示/違反報告)
むく(プロフ) - 求婚シーンめっちゃ好きです〜!! (2019年5月25日 23時) (レス) id: 3bb4d6b7d5 (このIDを非表示/違反報告)
陽奈(プロフ) - 匿名さん» 初めまして!そう言っていただけてとても嬉しいです。神威くんのイケメン台詞は割と心の声の方が潜んでいたりします笑これからもよろしくお願いします!コメントありがとうございました! (2019年4月29日 20時) (レス) id: d60993068d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:陽奈 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ryosukehar1/  
作成日時:2019年1月8日 17時

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