商人らしからぬ ページ6
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サイド無し
「ここ、だな」
「まさか、こんな形で会うたァ、思わなかったがな」
真選組局長、そして副長である二人は、解毒剤確保の為、A宅を訪れていた。
しかし、Aの気苦労の甲斐あって、二人は商人(仮)である旦那ーー神威については、まだ殆ど何も知らない。
そのせいか、やや緊張した面持ちで近藤がインターフォンに手を伸ばした。
ピンポーン
「………誰?」
豪勢な造りな扉が、いとも簡単に軽々しく開かれ、サーモンピンクの頭がひょこりと顔を覗かせる。
商人らしからぬ幼さを感じさせる男に、二人が面食らっている間に、神威は「…ああ、そうか」と何かに思い当たったように頷く。
「…その制服、おまわりさんでしょ?」
「ああ……其方はAちゃんの旦那さんの…神威くん、で合っているか?」
神威に尋ねられて、近藤は漸く我に返る。土方も例に漏れず、ポーカーフェイスを保ちながらも、驚きは隠せないでいた。
「そうだよ。それより、何の用?Aなら居ないよ」
「その事について、アンタに話があって来た」
「Aについて?何、気になるな」
元から浮かべていた柔和な微笑みが、更に深くなる。
不思議な男だ、と土方は思った。仕事場から、わざわざその伴侶についての話があると言われて、こんなに冷静…どころか、笑っていられるのだから。
違和感を覚えながらも、土方は口を開き、一連の流れについて説明を始めた。
*
「…ふーん、ジョウイシシだか毒薬だか知らないけど、それとAにどういう関係があるの?関係があったとしても、俺に話す意味は?」
「それは…」
流石に言いづらいのか、黙り込んだ土方。そこへ、近藤が口を挟む。
「実は、Aちゃんが、浪士共にその毒を盛られてしまったらしくてな。今、捕まってしまっている。君は宇宙を飛び回る商人なんだろう?その毒の解毒剤について、何か知らないか?」
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モンブラン - とても面白いです!これからも更新頑張ってください!応援しています。 (2018年12月27日 18時) (レス) id: e30eeb1aa9 (このIDを非表示/違反報告)
陽奈(プロフ) - limeさん» コメントありがとうございます。最高だなんてそう言って貰えてとても嬉しいです! (2018年12月20日 18時) (レス) id: 9c5936b685 (このIDを非表示/違反報告)
lime - 最高です…… (2018年12月19日 22時) (レス) id: d65845a82c (このIDを非表示/違反報告)
陽奈(プロフ) - 雨さん» おそくなってしまい、申し訳ありません!なんとか生還して参りました(笑)これからもよろしくお願いします! (2018年12月8日 14時) (レス) id: 9c5936b685 (このIDを非表示/違反報告)
雨(プロフ) - テスト頑張って下さい!更新楽しみにしてます! (2018年12月4日 22時) (レス) id: e3333da4ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:陽奈 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ryosukehar1/
作成日時:2018年10月7日 16時