【銀魂】せーりゃくけっこん、

相談所の答えは ページ45

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サイドなし









仮にも彼らは宇宙一の犯罪シンジゲートを誇る海賊だ。それなのに、色恋沙汰の相談が続けてやってきた。

阿伏兎は一瞬海賊という立場を忘れそうになりながら、口を開きかけて、思い留まる。






「(…言っちまっていいモンかねェ……)」






既にAには告げてしまっているということはさて置き、阿伏兎が思い止まったのにも理由はある。






「(…言ったところで、団長が素直に認めるとも思えねェしな)」






Aは比較的聞き分けのいい、というか流されやすい性格なので素直に受け入れたが、神威はそうもいかない。

逆に｢何言ってんの？｣と阿伏兎が更なるとばっちりを食らう可能性も否めない。






「(…こういう色恋沙汰は、自分で気付いてもらうのが手っ取り早ェな、ウン)」

「ちょっと阿伏兎、黙りこくってるけど、何なのさ」





半ば投げやりな気持ちになりながら、己の上司の声に呼び戻される。それから、その上司に向き直った。






「…団長、悪ィがその答えを俺みたいなオジさんが言っちゃう訳にはいかねーな」

「は？何だよ、それ。余計気になるんだけど」

「まあそういうこった。気になるなら自分で答えを探しな。その“例外”としっかり向き合ってよォ」






まだ何か言いたげな神威に背を向け、阿伏兎は身を翻して歩き出す。

残された神威は暫く棒立ちで考え込んでいた。

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