あったら鼻からスパゲティ ページ2
・
「(……今日の朝は、静かだったな、珍しく)」
恒例と化していた攻撃もなかったので、普通に朝ご飯を作ることが出来た。昨日いつも以上に騒いだからなのか、理由なんて知る筈も無いけれど。
何というか、いつも煩い奴が急に静かになると逆に心配になるというものだ。
「卯月副隊長、局長達が呼んでいます」
「分かりました、直ぐに行きます!」
そんなとき、平隊士にそう言われて、私は直ぐに体の向きを変え、足を早める。
近藤さんと、多分土方さんも居るのだろうけど、何だろう。
*
「…不逞浪士の討ち入り、ですか?」
予想通り、部屋には近藤さんと土方さんも一緒に居て、早速本題に入った。
そこで聞かされた言葉を、思わず復唱すると、「…ああ、」と土方さんが頷く。
「それでまァ、参加させる連中に声掛けてんだが…」
「Aちゃんは目出度いことが有ったばかりだからな。本人と相談してから決めようと言うことになったんだ」
成る程、如何にもこの人達らしい。寿なんて気にせず、命を下してくれれば、黙って付いて行くのに。まあそれは、この結婚が中身の無いものだからだろうけど。
「…是非、私も参加させて下さい」
「本当にいいのか?勿論、Aちゃんが入ってくれるなら大いに助かるが……今回は薬も絡んでいるらしくてな。その分危険も増すだろう。旦那さんだって、心配するんじゃ無いか?」
「お心遣いは有難いですが、夫の事なら気にしないで下さい。元より危険は承知の上ですから」
近藤さんに怪しまれる事は出来るだけ避けたい私だけど、これだけは譲れない。真選組の為に戦えないのならば、私の存在意義は無いに等しいのだから。
それに、万が一にも神威が私を心配して引き留めるなんて事は起こり得ない。あったら、鼻からスパゲティ食べても良い。
「…分かった、そこまで言うなら、頼むとしよう」
「近々決行する。準備しておけよ」
「はい!」
久々に、この人たちの役に立てる。それが嬉しくて仕方がなくて、私は拳を握り直した。
1032人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
モンブラン - とても面白いです!これからも更新頑張ってください!応援しています。 (2018年12月27日 18時) (レス) id: e30eeb1aa9 (このIDを非表示/違反報告)
陽奈(プロフ) - limeさん» コメントありがとうございます。最高だなんてそう言って貰えてとても嬉しいです! (2018年12月20日 18時) (レス) id: 9c5936b685 (このIDを非表示/違反報告)
lime - 最高です…… (2018年12月19日 22時) (レス) id: d65845a82c (このIDを非表示/違反報告)
陽奈(プロフ) - 雨さん» おそくなってしまい、申し訳ありません!なんとか生還して参りました(笑)これからもよろしくお願いします! (2018年12月8日 14時) (レス) id: 9c5936b685 (このIDを非表示/違反報告)
雨(プロフ) - テスト頑張って下さい!更新楽しみにしてます! (2018年12月4日 22時) (レス) id: e3333da4ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:陽奈 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ryosukehar1/
作成日時:2018年10月7日 16時